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ごわー ネカマな僕とやって来た魔法使いさん

ごわーです。


そろそろ、限界かなー



目の前には、なぜかぺこぺこする女戦士さん。


「ごめんさい、ごめんなさい」


えーと、なぜこのお人はこんなにも謝っているのでしょうか?


「えーと、どうしたんですか?」


はっきり言って、疑問です?


「すみません、すみません、そんな高レベルな方とは知らないで、私ったら失礼なことをしたような気がするし、アイテムと装備までいただいてしまったし」


切れ目なカッコイイといっても良い瞳を憂いに染めて、一生懸命ぺこぺこする戦士さん。


えーと、そこまでしていただく理由がわかりません。


「とりあえず頭をあげてください」


びっくりしたのか、フリーズしている店長さんをなでながら、彼女を落ち着かせようとがんばって見る。


正直、面倒だ。


と、思っていると。


カランカラン、と鐘を鳴らして、魔法使いの格好をした少女が入ってきた。


「おおー、こんなところにお店があったー......って、みーちゃんこんなところでどうしたの?」


ぺこぺこする、戦士さんを凝視してから、急に叫び始める魔法使いさん。


どうやら、知り合いのようだ。


「へ?ふわーーーん、しーちゃん」


みーちゃんと、呼ばれた戦士の少女は振り向いて入ってきた魔法使いの少女を見てから、堰を切ったように泣きはじめると、そのまま抱きついた。


「お?おぉ?なんだ、どうしたんだ?」


おおー、本気でわたわたしているなー、とのんきに眺めていると。

魔法使いの少女に、キッと睨まれました、あらら、良く見たらその切れ目な目とか戦士さんに良く似てらっしゃる。

双子かしら?


「そこの二人!みーちゃんに何をしたんですか!」


「いや、特に何も」


してないよね?ねえ、してねいよね?


「う、ひぐ、ち、違うよ、しーちゃん」


「いいの、わかってるから、この二人がみーちゃんに何かひどいことをしたんだね、わかってる、わかってるから!」


してないよー?ねえ、きいてるー?


そして、胸の中で泣きじゃくる戦士さんの顔を優しく包んでから。


「だいじょうぶ、みーちゃんは私が守るから、だから笑って?」


か、かっこいい!僕もあんなことがいえるネカマになりたい、へ?げんじつは?って。


そんなこと聞くもんじゃありません。


ところでー


「ごほん、世界作っているところ悪いけど、いいかな二人とも」


営業スマイル、営業スマイル、膝の上の店長さんなんて、もー茫然自失を通り越して顔真っ赤にしてるからね、なんて物見せてくれるんですか、情操教育に悪いですよと。


「なに、何ですか?」


相変わらず、キッとこちらをにらみつけてくるみーちゃん魔法使いさん。


「えーと、戦士さんが泣いちゃったのって、僕らのせい?」


その言葉に、眉をひそめると。


「当たり前です、ほかに誰がしーちゃんを泣かせたっていうんですか!」


断言だね、断言ですね、わかります。


「ちがうよー、ちがうんだよー」


と、魔法使いさんの胸からか細い声が。


「なにが、違うのよ?」


おおー、そのまま怒鳴ったよー、びっくりしたよー。


「えと、あのね、定員さんと店長さんは良くしてくれたんだよー」


その言葉に、また眉を潜めるみーちゃんさん、そんなに眉をひそめると皺がよっちゃうよー。


「じゃあ、誰がしーちゃんを泣かせたというのよ」


と、完全に尋問ですねあれ。


「え、えと、あのね、あえていうなら、みーちゃんかな」


オドオドだよもう、第一印象は、するどい目つきのクールな戦士さんだったんだけどなー。


いまじゃ、もうただのへたれさんだよ。


「へ、なんでわたし?」


その返答は、心外だったらしく、本気で驚いているみーちゃんさん。


「だって、こんな人がたくさんいる所苦手なのに、みーちゃん、チュートリアル終わったあとさっさとどっかに行っちゃうんだもん」


と、これもう完全にしーちゃんさんへたれだね。


「え、え、わたしなの、私が悪かったの」


あー、こちらもテンパッております。


ねえ、この収拾ってどうやればいいのかな?

頭がひーとってっく


そろそろ、やめまひょか

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