じゅうごわー ネカマな僕とおそろいの髪留め
ペルソナアイテム決定。
めがねも気に入っているのでそのうちつけますが。
まるで、どこぞかの黄海のように割れていく人の波を抜けて、僕達はアクセサリーショップ「ラグランジェル」に到着した。
カランカランと、お馴染みの音を鳴らして扉を開けると、さすがオープンだ。
店内は見たことが無いほど、人でごった返していた。
まあ、比率としては男一女九といったところだろうか。
女の子だというところもあるのだろうが、男、特に戦士職はフルフェイスなどの防具が多いのがそ原因だろう。
「それで?店長のペルソナアイテムどんなのにする?」
とりあえず、左手の店長に聞いてみる。
これでも一応初等部、立派なレディだ!
「めんどくさいから、ふうか達が選んだ物でいいのじゃ~」
うちの学校じゃ無ければな...。
そもそも、学校規模で廃人が生産されているうちらが、初等部とはいえまともな判断能力を持っていると思うのが間違いなのだ!
ところで、僕はさっきから誰に熱く語っているんだ?
「まあ、妥当なところで刺青か、めがねか仮面、かな?
でも、店長日本人離れした顔してるし、眼帯とかも似合うかな?」
とりあえず、店長はぺろぺろキャンディで動けなくして放置。
みことに話を振ってみる。
「そうだな...。
あ、花形の眼帯とか可愛いかな?」
ふむ、このまま行くと眼帯の線で決まりそうだな。
「店長だから、向日葵とか?
...でも、バラとかでも案外似合う気もするし」
ふむ、なんとなくイメージ湧かないな...。
顔が隠せればいいわけだし、眼帯じゃ無くても眼帯風に包帯を巻いたりでもいいんだよな。
巻く...?
巻ければ包帯じゃ無くてもいいか...?
そういえば、仮面ってどうやって認識阻害を付加してんだ?
刺青なんてもろ晒しているのもあるよな?
って、ことはあのマーク自体に認識阻害システムが付加されているなら...。
「そうだ...!」
「おおう?」
「ど、どうしたのじゃ?」
と、驚いている二人を無視して、近くにあった小さめのリボンを一つ取る。
そして、店員に近づいて。
「ねえ、これにも認識阻害をかけることできるかな?」
と、聞いてみた。
「ああ、できますよ~少し高く成りますけど!
だだ、憧れの先輩の素顔が見れたので半額にしときますよ!」
と、元気に答えてくれた...。
って、あ、めがねまだ店長がかけたままだった...。
結果報告。
店長の前髪を一房縛っているだけ!
結果を言えばリボンである必要性も感じなかったので、銀輪の髪留めに認識阻害のマークを刻んでもらい店長の髪に装着!
こうして、可愛い店長の顔を一切隠すことなく、世間に晒さない配慮ができて僕は大変満足です!
ちなみに、それならばと、三人で同じモノを購入して色違いの髪留めをつけた三人組が出来上がりましたとさ。
もちろん、色は青と白なのはいうまでも無いよね!
まったりまったり~