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ネカマな僕とかっこよすぎる彼氏な彼女  作者: アリス法式


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12/23

じゅうにわー 息の荒い私とドキドキする心臓と逃げる彼女

到着、やっと出会います。

一瞬のノイズ。


それが、はれると共に、世界が「青の世界」が私の前に広がっていた。


海、川、湖、青々と生い茂る原生林が、風なびく草原が。


そこは確かに「青のフィールド」だった。


と、いうか。


普通に森も「青」のカテゴリーに含まれるのですね。


現在地は、森を右手に見ながら海に向かって、草原の中を歩いている、そんな感じだ。


さてさて、愛しの「切り札ちゃん」はどこにいるのでしょうか。


圧倒的な光景によってしばし忘却していた、本来の目的を思い出すと私は、海にむけて歩き出した。






それは、なんというか?


幻想的な光景だった。


ザザーッと流れ来る海、そして砂浜、鬱蒼と生い茂る原生林、そして草原。


その三つの空間のちょうど中間、その境界点に彼女は座り込んでいた。


何かをじっと見つめているような、でも何も見ていないような。


そんな、視線でただ海を眺めていた。


魔法職らしい、「魔女の三角帽」を深くかぶって、黒いマントを地面にひいて、その上で体育座りした可憐な少女。


上に着ている黒い制服のような服から伸びた華奢な腕、短めのスカートの間から見える白く細い足。


そして、私の視界を覆い尽くす赤いえきた...い。


そのまま、私の意識はフェードアウトした。






「...じょうぶ?...大丈夫?」


は?


目を開けると見慣れた自室の天井ではなく、可憐な少女が私の顔を覗きこんでいました。


神様仏様天使様、後誰か?これはキスを、あのプルプルした唇を私のものにしていいってことですね。


啓示ですね天啓ですね祝福ですね天国ですね!!!!


って?あれ?何で目の前の美少女はおびえた表情をして後ず去っておられるのですか?


ハァハァ。


なぜか、背中をむけて走り出しましたよ?


は!ここは、なんと砂浜じゃありませんか!


これは、あの夢の「つかまえてごらーん、あははははは」ですね。


さすが神様仏様天(以下略)


そうとなれば手加減は不要ですね。


全力で、そう最近、β版最高レベルになったこのアバターの全力で!!!


彼女を追い詰める!!!!!!





その後、砂浜を全力で疾走する顔の半分を血で染めた騎士と、それから全力で逃げ回る魔法使いの少女がいた光景を、見た者は誰もいなかった。


アクセス制限あるからね!






「何で、逃げたんでしょうか?」


やっと、正気に戻った私は、今現在、目の前で体育座りをしている美少女に話しかけた。


ちなみに現在地は、最初に彼女がいた境界点の場所である。


ただし、原生林の側で半分隠れるように器用に体育座りしている彼女と、草原地帯に座り込んだ私の間には壁のように境界線が引かれているが。


「......あれは、獲物を狙う獣の目だった」


イヤー!!この少し震え気味なソプラノが耳に心地いい!!!!


録音して永久保存したい!!


「今も、同じ目、してる」


あ、これですか、この目が悪いんですね、でも、抉ったりはいたしません。


そんなことしたら、彼女のこのプルプルしたカワイラスィーー!!お姿が見えなくなってしまうじゃないですか。


だから!


「我慢してください!!」


それは、私の魂の咆哮だった。


「え?何で?」


綺麗なソプラノが困惑にゆれる。


「目を抉ったりしたら、君の可愛い姿が見れなくなってしまうじゃないですか!」


ええー!って顔の少女。


「それに、あなたが作ってくれたアバターに傷をつけるわけにもいきませんので」


と、にっこり笑ってみます。


「へ?あ、本当だ、最近作った気がする?」


と、やっと気がついてくれた彼女なのですが。

なぜ。


「なぜ、疑問系ですか?」


疑問系なのでしょう?あれ?思考と直結して口が動いてませんか、私。


「いや、だって一番忙しい時に、先輩に押し付けられたから、記憶が曖昧に...」


と、そこまで言って、彼女は「ヒイッ」と小さく悲鳴をあげて固まりました。


私の顔を凝視したまま。


まあ、固まってもしょうがないですよね。


自覚ありますから、私の顔は今怒りに染まっているでしょうから。


「あいつ、どんな死に方が好きかな...」


その瞬間、私の頭の中では、親友を殺す37の方法と100の拷問方法がかけ巡っておりましたとさ。





あとで、ふうかから。


「あの時、僕は君の顔に修羅を見た...」


と、いわれた時は流石に落ち込みましたけどね。

まあ、顔の半分を血で染めた人が、血走った目で追っかけてきたら普通逃げますよね。


私は、全力で逃げます。

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