瞑想して寝た話。
暇を持て余して瞑想してみた。
人類史を近代から逆算していくような時代映像を早回しで見た。
vr空間のように、三百六重度ぜんぶが映像だ。
アニメでタイムスリップする主人公が見る映像みたいな。
古代の名前の知らいないトカゲがかわいい。
そして目まぐるしい逆算映像がふと途切れ、果のない真っ白な空間に投げ出された。
数十人が円座で向かい合って座り、髪がなく濃い紫の布をまとった高原地帯の僧侶のような格好をした
人達の中だった。
その中のひとりが顔をあげ、好々爺という印象を与える微笑みを向け俺に言う。
「よく来た」
内側を向いて円座で座る紫の布を体に巻いた人達からまた場所は一瞬で移動し
俺は地球を見下ろす宇宙空間に浮いていた。
地球から白く光る糸がいくほんも伸びて地球が裁縫箱の針山のようになっている。
どうやらその先端は人のようだと気づき、俺にもその糸が繋がっているのが見えた。
俺はその糸を引っ張り、地球を持ち上げる一員として意味の分からない重さの地球を牽引しようとした。
なぜか地球は上にいかなければいけないらしい。
そして目がさめた。
瞑想途中に寝ていたようだ。
俺は瞑想をすると数分で寝る。
ごめんねこポーズで寝ていた自分のアホさ加減にあきれながら、顔をあげる。
眼の前が真っ白だった。
貧血かな、やべぇなと思いしばらく待ってみるが真っ白な光はなくならない。
俺は失明したのかもと光を注視すると、どうにも足っぽいものがみえる。
疑問に思って上を見ると、光るひとがたと目が合う。
あぁ、すごそうな人に見つかっちまったな、と思った。
好々爺を思わせる微笑みで見下ろしてくる神々しい謎の存在は
光を放ったまま俺を見下ろしてくる。
このまま「なにか」に気付けば俺は俗世を楽しめなくなるのだろうとなぜか考え
土下座してまだ俗物でいたいと願いながらそのまま数分待った。
そして顔を上げると、何もいなかった。




