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俺達YOEEEEEE?けど異世界満喫したいよね?  作者: くまの香


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79話 10階で

 ----(清見視点)----


 俺はガクガクの脚を揉んでもらいながら話を聞いた。(だって立てなかったんだよ)



 踏破済み迷宮の地下10階層に街を造ったニッポンだったが、この1年はもっと下の階層にも手をつけていたそうだ。

 そもそもこの迷宮は最下層が15階だ。


 他の迷宮との行き来に都合がいい10階層がメインとなるが、いずれ住民が増えた時の事を鑑みて、11〜15階層の整理を進めていたそうだ。



「11階層はだいぶ整ってきていると聞いてますよ」


「そうなんだ。全然知らなかった」


「ギルドでも関わっているのは建築関連の部署ですから」


「今は15階に避難しているんですか?」


「はい。スタンピードがおさまるまで一般住民には15階に避難をしていただくようです」



 そうかぁ。15階かぁ……ここが10階だからあと5階。たったの5階……たったの……、螺旋階段の1階相当って半端ない段数なんだよなぁ。

 俺、もう10階の自宅に帰りたい。押入れ(壁の穴)に入りたい。


 さっきから螺旋階段を上がってきて10階層のフロアへ向かうギルド員がひっきりなしに横を駆けて通り過ぎていく。

 そうだ、他の迷宮から魔物が通路を通って流れてくるかもとか言ってたな。


 俺は壁に手をついて脚に力を込めて立ち上がった。

 よし、うんうん。下へ降りるのは無理だけど平地なら行ける。行けるぞ。



「あの、俺、15階への避難じゃなくて10階の通路で戦います(ポヨン君達にお願いして)」


「それは……! ありがとうございます。清見君は一般市民でありますが、戦闘能力が一番高いスライムテイマーですから!」



 ギルド員は、立ち上がった俺に肩を貸して階段を背にして通路を奥へと進み始めた。


 ん? 戦闘力が一番? ポヨン君達って一番なんだ?

 もしかして俺の知らないうちにギルドで冒険者登録してないよな? そんでSランク冒険者だったりしないよな? カフェで内緒でバイトしてたくらいだし。

 ギルドカード持ってないか今度聞いてみよう。



 一応、兄貴達の避難場所と無事も確認してもらった。10階のギルド本部と15階の避難本部は無線で繋がるそうだ。

 誰か異世界Wi-Fiを発明してくれないかな。もしくは迷宮からアーティファクトなWi-Fiがドロップしないかなぁ。スマホで気楽に連絡取れるようにして欲しい。




 俺が連れて行かれたのは、10階層の通路でもデスエ方面とは途中で別れる道だ。

 その5キロほど先に生きた迷宮があるそうだ。



「若くて小さい迷宮なんです。普段は低ランクの冒険者が訓練で使用していました」


「そこもスタンピードが? 魔物が溢れてきているんですか?」


「いえ、まだ溢れの確認はありません。現在、ギルド員数名が現地に確認に向かっています」



 まぁ、そうだよな。

 地上のスタンピードで避難やらで大混乱だろうし地上の近隣への対処とかもあるし、そこに第二波だ。

 今まで危険を感じていなかった地下10階層の他の迷宮の事なんて眼中になかったよな。



「デスエとか他の村も大変だろうな」


「そうですね。我々も余裕があれば救助に出られますが、今のところそれどころではない状態ですから。スタンピードが何波まで発生するのか、どこで発生しているのか、はたしておさまるのか」



 うわっ、怖い事言うなぁ。おさまらないって、常時スタンピード?

 それって、雨季、乾季、スタンピード季……じゃないよな?こわっ。



「いや、それは……ないんじゃない? スタンピードの原因と言うか理由はわかんないけど、そこまで持続する力があるのかな」


「持続力……。我らはこの世界について無知ですから……」


「火山の噴火もいずれ治まるじゃん。噴火しっぱなしとかマグマ無くなるでしょ。スタンピードも魔物だか魔力だかがいずれ切れる時はくるはず……だよね? で、あってほしい」



「おーい、清みん!」



 話しながら歩いていたら、通路の先に数人のギルド員と大島氏が居た。


 大島氏達もここでスタンピードを止めるために待機しているそうだ。


「迷宮まで確認に行ってる。異変があれば戻ってくる手筈だ」



 ここから5キロくらい先にある迷宮だっけ? 5キロって徒歩1時間超? 往復だと2時間半くらいかな。

 あ、でも、向こうで迷宮を見張っているのか?



「その迷宮からのスタンピードを防ぐならここで待機しないで、もっと近くまで行った方がいいんじゃない?」



 大島氏へ向けた言葉に答えたのは別のギルド員だった。



「そうなんですが、デスエ側の迷宮からヘルプが出た場合にも備えて、どちらにも行きやすいこの地点で待機を命ぜられました」


「そうなんだ……。デスエの近所の迷宮はここからだとのくらいの距離なの?」


「ダイソナーで突っ走って5〜6時間か」



 遠っ! 知らせが来てから向かっても間に合わないのでは?



「デスエにも冒険者は居ますしこちらからも既に送っています。が、やはりいざという時は大島君の防御に頼らざるを得ないんです」


「清みん、こっちの迷宮も徒歩だと1時間かかるけど、移動用の魔獣を使うと20分くらいだ。ただ、足になる魔獣の数が足りないんだよな」


「そうですね、もっと積極的にテイムを進めていればよかった」


「スタンピードが起こるなんて誰も考えていなかったからなぁ」


「ダイソナーが通れるなら、うりゆ君やコアラパンダも通れるんじゃない?」


「デスエ側は通れるが、こっちの迷宮は一部狭い箇所がある。それに、螺旋階段を下ろすのが大変だ」



 ああ、確かに。下手すると階段を転げ落ちるどころか、階段からはみ出たら穴の底へ真っ逆さまだ。

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