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俺達YOEEEEEE?けど異世界満喫したいよね?  作者: くまの香


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74話 新技

 ----(清見視点)----



 魔物の仏間内への侵入は移転当初から防がれていたが、経験値が100を超えてからは仏間周りに侵入不可の領域を作成することが出来るようになった。

 ただしそれは意識していないと直ぐに切れてしまう。


 その瞬間限りのアクティブとも、かけっぱなしのパッシブとも異なる。意識する事で持続出来るが、人間の集中力はそこまで長く保たない。


 今、うりゆ君達のまわりはそれで包まれているが、それがいつまで保つか。気を抜いたら終わりだ。


 終わりなんだが、俺がそんなに長時間頑張れるわけがなあい!

 でもでも集中が切れたらうりゆ君達たちがあああああ!

 魔物ウザイ!魔物ウザイ!魔物ウザイ!



「リフレクチョンっ!」



 思わず叫んだ。

 仏間の屋根から長い腕を伸ばしかかっていた魔物がスコーンとどこかへ飛んでいった。

 今まさに掴まれそうになっていたウリッシーが助かった。


 あれ? 仏間も軽くなった?




----(大島視点)----


 なんだ?

 今、仏間に集っていた魔獣が飛ばされた? 屋根から魔獣が複数飛んでいったような?

 いったよな?


 仏間の上に集る魔獣が多く、その重みで仏間を引くウリ坊達が苦しそうだった。どこかで一旦停まるかと進言しようと仏間を確認していた時にそれが起こった。


 清みんが、リフレクなんたらと叫んだのと同時に、数匹の魔物がすっとんだ、ように見えた。

 

 清みん、いつの間にそんな技を?……てか、それ以前に噛んだのか? りふれくちょん……リフレクション……の事だよな?


 バスの窓から乗り出して清みんに声をかけた。



「清みん、さっきのリフレク(あえて、チョンを言わない俺の気遣いよ)って何? 新技?」


「ああ、あれな、裕理達の最近の流行りの遊び。真ん中に立った子がリフレクチョンと言うタイミングで周りに居る子らが後ろに飛んでひっくり返るんだよwどこで覚えたんだろう。TVも無いからお笑いとか観てないだろうし。誰か録画したの持ってたのかな」


「で? なんでさっきそれを?」


「え、あ、あはは、仏間に集るアイツらがウザくて思わず出た」


「魔獣が飛んだぞ?」


「ねっ? びっくりだよね? 魔獣達もどこかでその動画をみたのかな? 魔獣って付き合いいいなぁ」


『そんなわけあるか!』 


 俺は心の中で突っ込んだ。


 はっ!まさか、マックのスキル持ちのシフトマネジャーの彼も使えるのか?

 俺は慌てて反対側の窓へと走り、窓からマックを見た。マックの上にも無数の魔物が集っていた。飛んではいない。重そうではあるがあちらは巨大グリズリー7体で引いているので今のところ問題はなさそうだ。


 彼は『リフレクション』は使えないようだな。


 大きかった森を抜けた。あとは小さい森の残骸を避けつつ進むとニッポンが見えてくるはずだ。

 どこかで一旦停車して休憩を取ろうとギルド員達が話している。



「マックの上の魔獣も掃除しましょう。あれ? 仏間の上は居なくなってますね」


「引いている魔獣も休ませたいです。どこかで休憩をお願いします」



 グリズリーやマラミュートを操作していたテイマー達からも声が上がった。

 ストップの指示が出て、ゆっくりとスピードを落としていく。


 バスの中の避難民は今のところ変わらずだ。森の中を通過するたびにかなり激しくバウンドしていたが、シートベルトをしっかり締めてもらっていたし、ザブドン代わりの物も尻の下に敷いてもらっている。怪我をする者は居なかったが若干乗り物酔いが出た。バスの窓のカーテンを閉めていたので怖がる子供は今のところいない。


『見えなければ怖くない。大人が怖がらなければ子供も大丈夫』


 そう言ったのは清みんだった。



「マックだけでこの辺を回ってもらい、急停車急発進で上のやつらを落としますか」



 そう言ってギルド員2〜3人がマックへと移動していった。俺たちバスと清みんの仏間はこのまま待機だそうだ。

 バスの横から移動を始めたマックが、止まった。


 マックはバスの少し前方で止まったまま動かない。

 どうした? 問題発生か?


 ギルド員とシフトマネジャーがマックの窓に張り付いているのが見えた。

 俺たちの方を見て何かを叫んでいる。こっちを手振りで指差している。



「なんだ?」

「どうした?」



 ギルドがふたり、バスから出た。一応俺の防御内で、色付きなので前方以外は見えにくい。スライム絵画なので濃いわらび餅色にしたからな。

 防御に少し被っている仏間の一部に居た清みんも首を傾げている。



「大島君、防御壁を透明にしてもらえるか?」



 直ぐにスライムから透明にチェンジした。


 外にいたギルド員が目を剥いた表情に変わった。清みんもだ。清みんはバスを見ているのではない、バスの後方、俺らが今まで走ってきた方向に顔を向けて目を見開いたまま固まっている。


 俺もバスの窓から頭を突き出して、そっちへ目を向けた。



 黒い、津波の壁。


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