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俺達YOEEEEEE?けど異世界満喫したいよね?  作者: くまの香


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46話 サイズアップ

 ----(大島視点)----


 どこのチームのボス部屋でも似たような狂乱が起こった。異世界のモンスター、恐るべし。


 連絡係により、すぐにギルド本部へと知らせたかと思うと、新しい指示の元、他のテイマーが嬉々としながら続々と到着した。

 今回居たテイマーはテイムしたベビーな魔獣と共に渋々ニッポンへと帰還した。

 俺らはまだ帰れない。特に俺は。



 俺及びチームBは5つの迷宮を回り続ける。俺らと一緒に居たはずのテイマーの山崎さんはいつの間にか帰還していた。子犬と共に。


 ボスが固定の種でない事も発覚した。ゲームのようにいつも同じボスではないのか。

 それと、獣ばかりではなかった。爬虫類や昆虫の時もあった。それと地球では見ない魔物っぽいやつもいた。


 ボス部屋の中央にひまわりが咲いていた事があった。近づくと動くひまわり。

 いや、ひまわりとはちょっと違うな。真ん中に牙が並んでいる。



「食虫植物ですかね?」


「食虫ならいいけど、これで幼体ならデカくなったら食肉植物になるよな」


「やっときます?」


「だな。かわいそうだが、成仏!」



 成仏と叫びながら鈍器を振り下ろす七海倉さん、物理攻撃が『強』だったか。幼体とは言えさすがはボス。七海倉さんが5回叩いてようやく倒れた。


 俺らいつまで迷宮ボス回りをしないといけないんだ? 定期的に食糧は届くが、風呂入りてえええ。布団で寝たい。

 こんな時俺は思う。ギルド、退職しようかな。異世界なのに、ブラックサラリーマンだった頃と変わらなくね?



「清みんちの押入れに入りたい……」



 俺の呟きが聞こえたのか、班長が帰還願いを本部へと出してくれた。かつ、夏休みもくれた。秋だが。いや、この世界は四季がないっぽいからな。



 久しぶりにニッポンへと戻り、まずは地上の病院でシャワーを借りて念入りに汚れを落としまくった。

 ついでに空いている個室を貸してくれたので俺らのチームはそこに泊まった。清みんの仏間も近いし押入れもあるから地上でも良いか。


 久しぶりにゆったりとした気分で惰眠を貪った。

 結局2ヶ月近く、迷宮近くの外で野宿をして迷宮を行ったり来たりしていたからな。世間はもう年末に近づいていた。


 異世界へと転移する前は産科病棟だった病院、現在は地上で病院として機能している。

 怪我人や持病のある人が入院をしている。元は出産間近の妊婦さん用の個室であったが、今はそこにベッドを詰めて2人〜4人部屋として利用しているようだ。


 俺と同室に泊まった七海倉さん達はもう居なかった。既に出勤したのか。

 1週間の休みをもらったのは俺だけなのか?


 病室の窓から外を眺めると、機体や保育園の周りがかなり賑わっていた。

 そうか、魔獣の幼体を持ち帰ったんだっけ。確かにあの可愛さだ、人気は出るだろうな。


 けれど、窓から見えたのは、賑わっている人達に囲まれた大きなサイズの魔獣達だ。

 あんな魔獣、居たのか?

 気になったので見に行く事にした。



 遠目で見てあの大きさだ、近づくとさらに大きいのがわかった。

 牛……のような、牛よりも大きいか。だが、牛ではない。フサフサの毛で包まれている。



「犬、だよな? ハスキーにしては大きいな」



 正面に回った。



「ハ……スキーって、こんなだったか?」


「あ、大島さん。遠征ご苦労様でした。ハスキーじゃないですよ、この子はマラミュートです」


「マラミュート? 犬だよな?」


「犬ですね。アラスカンマラミュート。ハスキーはシベリアンですから」



 シベリアでもアラスカでもないだろ? この大きさ。しかも顔が幼いぞ。これ、まだ子犬では?


 これは、あれだ。

 清みんのところのウリ坊と同じか。拾った時は幼体で、連れて帰ったらサイズだけデカくなったアレだな。



 テイマーが連れ帰り、数日でサイズがメキメキと巨大化したそうだ。

 機体の中では飼えないが、力仕事などのギルドの作業にも役立つ。それに重い空間を移動させるためのテイムの目処がついたのも喜ばれた。


 機体のそば、元からあったふれあい広場も拡大されていた。結構な人気だ。保育園やキッチン前にもオープンカフェが作られて、お茶を飲みながら寛いでいる人達も多い。


 ふと、柵の前にウロウロする男、清みんがいるのに気がついたので声をかけた。



「あ、大島っち、お帰りなさい。長い遠征だったね」


「おう。ありがと。そっちは変わりないか?」


「うん。えと、いつもどおり」



 そう言いながらもそわそわと柵の中が気になっているようだった。

 そこにはマラミュートの他にも、大型の猫らしきものが居た。



「触らせてもらえばいいじゃないか」


「え、うん、ううん、いいや。他の匂いをさせるとポヨン君達が嫌かもだから」



 清みんはポヨンさんらに気を遣っているようだが、触りたいのがバレバレである。



「ふわふわそうだねぇ」



 やたらと繰り返している。ポヨンさんは触ったくらいでは怒らないと思うぞ? たぶん、だがな。

 その後は清みんと一緒に地下の自宅に戻る事にした。清みんだけでなく、小宮達も遠征やボス討伐話を聞きたがったからだ。

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