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俺達YOEEEEEE?けど異世界満喫したいよね?  作者: くまの香


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43話 魔獣の居場所

 ----(大島視点)----


 現在このニッポン街の、空間スキルの経験値の底上げ作戦が実施された。そのため、迷宮探索チームであった俺のチームも、魔獣捜索のために地上へと駆り出されていた。



 しかしこの近辺での森は既に切り開かれてしまったからか、若い森には虫系が多く、深い森は危険かつ大きな魔獣系が目立つ。

 とても触れ合えるようなものが手に入るとは思えず、地上探索は一旦中止となった。



 俺は久しぶりにゆっくり過ごそうと思っていたのだが、オープン長屋でもある自宅に戻ると、すぐにママさん達に拉致されたのだった。


 とは言え、行き先は隣の清みん宅だ。

 清みんの家はいつも賑わっている。清みん自体は押入れ体質(引きこもり)のはずなのだが、その押入れの中でさえ、子供やスライムで混み合っている。

 本人は気がついていないのだが、清みんは引き寄せ体質だと思うぞ。


 それで俺は今日、何故呼ばれたのだ? どうも清みん関係ではないようだ。



「それで、相談と言うのは?」


「そうだったわ。せっかくの休暇にごめんなさいね」


「いえ、おかまいなく」



 清みんの近くにいると面白い発見があるからな。今もスライムの謎がひとつ、まぁそれはギルドで聞いてからだ。ギルドでは当たり前に皆知っているかもしれない。



「私たち、新しい仲間をテイムしようと思っているの」


「今ってスライム一体だけでしょう。それで他にも増やそうって」



 なるほど。それで俺の『完全防御』が必要になる、と。



「それは、ギルドの方で今後の計画で考えていると思いますよ。まずは空間スキルの経験値を100に。それからギルドでチームを組んで魔獣テイムを行う予定じゃないかな」


「郁未君ママと璃子ちゃんママはもう100でしょ。私と光太君ママもいずれは100になると思う。それでね、大島君に相談したいのは魔物の種類について、なのよ」


「そうそう。大島君なら迷宮に行ってるし、沢山の種類の魔獣を見ているでしょ?」



 ん? ついて来てほしいという話ではないのか。



「私達、あまり、魔物の種類を知らないし、とりあえず大島君に聞いてみようかって話になって、今日無理いって来てもらったのよ」


「なるほど。用途はどう考えていますか?」


「うちはキッチンを引ける子が複数欲しいわ。清見君のとこのウリちゃんみたいな感じの」


「私もそうです。もしも非常時にまた機体を移動させないとならなくなったら、あれを手で掴んで引っ張るより、乗って行きたいわ」


「私と璃子ちゃんママは、騎乗して移動できるものがいいなぁ。地下飼いではなく、地上で、保育園とか病院で飼わせてもらいたいかな」


「なるほど。としたら小型の愛玩魔物ではない、実用を目的とした魔物か」



 実は、それが1番難しいのだ。ギルドでも現在、その壁にぶつかっている。


 わかりやすくするために地球の動物で例える。


 愛玩系:ハムスターやウサギ、猫、犬、鳥、爬虫類

 実用系:馬、ラクダ、牛

 大型系:ゾウ、ライオン、虎などの猛獣


 ママさん達が求めているのは実用系だ。しかし現在、それが穫れる場所は少ない。

 若い森には虫系や愛玩系、深い森には大型系が棲息している。


 いや、深い森は避けているので実際のところは不明だ。深い森は、大型系が居るのではなく、大型系も、居る、だ。虫も小型も居るが特に大型が多い。

 以前にギルドのチームで太い幹の木が蜜集している森へ入り込んだ。が、直ぐに逃げ出す事になった。強いだけでなく量も多かったのだ。


 実用系に近い魔物、それらは地上では難しいのだ。木の下の方は弱い魔物、上の方は強い魔物。中間がない。成長途中という意味での中間層はある。


 では迷宮はどうか。

 迷宮は見た目のサイズだけなら、愛玩系と実用系だ。だが、強さで言うと、地上の虫系にも負けるかもしれない。


 看護師長や園長先生が使っているのは迷宮魔物であるが、それは森へ放ったりはしていない。放ったが最後、戻ってこないからだ。

 移動用として利用しているのは、まだ中間の森があった頃にゲットしたゾウ型の魔物だったりする。


 今、似たような魔物を地上でゲットするのに手頃な森はこの近辺にはなく、かなり遠方まで『ほどよい森』を探して移動する事になる。

 空間スキルが100になり、21日までの猶予があったにしても、片道10日程度の探索になってしまう。もしくは、空間ごと引いての移動か。


 その辺の事情をかいつまんで話した。



「そっかぁ。森では難しいのね」


「迷宮でも地上に連れて来て直ぐに死んじゃうのも可哀想よねぇ。人間の身勝手ね」


「あ、でもさ、清見君のウリ坊って迷宮から連れてきたのよね?」



 ママさん達のみならず、俺も清みんに目を向けた。清みんは硬直したが、顔だけギギギと向こうに向けた。聞いてない振りをする気だな。



「仏間がウリ坊5頭で動くから、キッチンもそれくらい居たらいいわねぇ」


「あの機体を動かすならウリ坊が10頭くらい必要かしら」


「ウリ坊なら可愛いし、外に繋いでオープンカフェもイケルんじゃない?」


「うちは自分達が乗る移動用だけど、ウリ坊だと郁未も乗り慣れているからありがたいわ」


「うちもうちも。璃子もウリ坊なら馴れているから怖がらないし」


「それならみんなお揃いでウリ坊しない?」


「いいわねぇ。迷宮にウリ坊獲りにいきましょうよ」



 ママさん達の気持ちは固まったようだが、実はそう簡単にはいかない。



「問題があります」


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