12話 秘密のスキル会議①
----(清見視点)----
ある日の事。
午前中はいつものように作業部屋(押入れ)に籠って修繕作業、午後はやってきた園児達とのドライブ、そして夕方までは2時間ほどの自由時間があった。
その自由時間に、ドドとクサが仏間にやってきた。
この時間の地上は一般人はほぼ居ない。地上が一般人に解放されているのは午前中のみだからだ。午後も地上にいるのは地上でなにかしらの作業をしている者だ。
例えば、病院は24時間稼働、保育園はギルド公認で午後に地上散歩にくる。
地上で働く職員もいるが、16〜18時の仏間まわりは静かになる。
俺はこの時間を満喫している。満喫……というか、静かにボォっとしている。膝の上のポヨン君を揉んでいる。たまにうりゆ君の耳裏の毛を吸ったりもしている。俺にとっては至福タイムだ。
そんなある日、その俺の憩いの時間帯にドドクサコンビがやってきた。
「この時間に勝手に上にきたらダメなんじゃない? 怒られるよ?」
「大丈夫っす、シショー。ちゃんとギルドに許可はもらいました」
「清見兄貴と重要な相談があると言ったら即OKした」
え……俺に相談ってなに。しかも重要? いやいやいや、俺重要な相談なんて力になれないからね?
俺が引いたのに気がついて、ドドが慌てた。
「あ、相談つったのは表向きで、ただのオタク談義っす。シショー、下だと夜はすぐ寝ちゃうじゃないっすか。全然話す時間ないなって思って。橘さんに相談したらこの時間に上に行ってみたらどうかって言われて」
兄貴の裏切りものぉ。
俺の大切な憩いの時間を売られたぁ。とは思ったが直ぐに思い直した。
「うん、まぁ、オタク談義ならいっか。俺もちょっと働きすぎって思ってたから。今の俺ってもうニートにあるまじき働き者だと思わん?」
あれ? もしかして月〜金だけでなく土日も働いているよね? 俺ブラック? ギルドってブラック企業? いや、ギルドに雇われているわけじゃないから、どこからの命令でブラックなんだ?…………まさか、俺、自分自身でブラック? ブラック気質?
ちょっとorzになった。
まぁまぁ、とクサに背中を叩かれた。
「で? オタク談義って何の話をする? 何か面白い最新情報あったりする?」
「最新情報……ではないんですが、スキルの謎、ですよ」
スキル……の、謎。確かにそれは聞きたい。
スキルはいまだに謎のままだ。
「俺ら、ギルドのあちこちの部署でバイトしてるんです。あ、短期でクビになってるわけじゃないですよ」
「うっす。別に短期バイト希望とかじゃなくて、まぁあちこちで情報を集めてるっす」
「それは……、つまり、スパイかつ「違いますよ!」」
違うんだ。
「いや、ま、スパイっちゃあスパイなのか?」
「そなの? 俺らスパイなの? どこの組織の?」
「個人的活動?」
単なる知りたがりか。でも、ギルド(元自衛隊)は別に情報を隠匿してないよな? 聞けばほぼ答えてくれたような?
「で? スキルの謎が判明したのか?」
クサがスマホを取り出した。紙が貴重な現在では、スマホのメモ機能にちょっとした事をメモったりしている。
【第四スキル】
物理攻撃 ※疲れると使用不可 体力スキルとセットが好ましい
魔法攻撃 ※魔力が切れると使用不可 魔力スキルとセットが好ましい
物理防御
魔法防御
見せられたスマホの画面はツッコミどころが満載だった。




