ep2-sub2
第1章『精霊剣』
ep2「青空教室」
sub STORY2
【村長の家】
アステル
『はああ、、、』
村人A
『どうしたんです村長?
会議中にそんな大きなため息なんかついて。』
アステル
『我が愛しのエステルちゃん大丈夫かなあ。。。』
アステルは胸元のロケットペンダントを見る。
そこにはエステルの写真が貼ってあった。
村人B
『確か魔物討伐に行かせたんでしたっけ?
エステルちゃんも昔に比べるとだいぶ強くなったから大丈夫ではないでしょうか。』
アステル
『そうかなあ。。。
みんなも知ってると思うが、あの子小さい頃体が弱かっただろ?
親としてはいつまでも心配が尽きないのだよ。』
村人C
『エステルちゃんが未熟児で生まれたときはこの世の終わりみたいな顔してましたもんね。』
アステル
『親としては当然の反応だろう。
その後もラステルの時や他の子と比べると、いろいろと成長が遅かったからどうしてもあの頃のイメージが抜けないんだよ。』
村人A
『大丈夫ですよ。エステルちゃんは立派に成長されています。
お気持ちはわかりますが、少しは子離れもしないとダメですよ。』
村人B
『そうですよ。
遠くから子どもの成長を見守るのも親の立派な勤めですよ。』
アステル
『はああ、、、
帰ってきたら思いっきり抱きしめてやろう。』
ラステル
『ただいま!』
アステル
『おお、ラステルか。おかえり。
どうだった?東に出た魔物は?』
ラステル
『たいしたことなかったよ。小型級の群れがいた程度さ。
ん?なんか顔色悪いけどなんかあったのか?』
アステル
『それがな、エステルに魔物討伐をお願いしたんだ。』
ラステル
『なんの魔物なんだ?』
アステル
『ボアだ。』
【村人A】
なんだボアか。
【村人B】
ゲームのチュートリアルレベルじゃないか。
【村人C】
俺だって1人で倒せるぞ。
ラステル
『ボ、ボアだって!?
なんでそんな危険な任務に行かせたんだ親父!?』
村人A・B・C
『え?』
ラステル
『いまお兄ちゃんが助けに行くぞエステル!!』
村人A
『ラ、ラステルくん。落ち着いて。
相手はたかがボア、、』
アステル
『待ってろよエステル!』
村人B
『まだ会議中ですよ村長!』
そこへゆるふわ系の女性が現れる。
???
『あらあら。どうしたのみんなしてそんな大騒ぎして。
お誕生日会にはまだ早いわよ。』
ラステル
『どいてくれお袋!
おれはいま「お兄ちゃん」という任務を果たさないといけないんだ!』
エステルの母
『あらあら。一体なにがあったの?』
村人A
『それがどうやらボア退治に行ったそうで。』
エステルの母
『そうだったの。
エステルちゃんだったら大丈夫よ。』
ラステル
『なんでそんなことが言い切れるんだお袋!
娘のことが心配にならないのか!?』
エステルの母
『だってエステルちゃん
かわいいもの♡』
【村人A・B・C】
はい?
村人A
『えっと、、、それはつまりどういう』
ラステル
『そうだった。。。』
村人A
『えっ?』
ラステル
『おれとしたことが、天使の生まれ変わりか、はたまた女神が異世界転生したんじゃないかとまで疑われる我が妹の究極のかわいさを忘れるだなんて。』
アステル
『そうだな。確かに母さんの言うとおりだ。
むしろあのかわいさでボアが絶滅して魔物の生態系が乱れないかの方が心配だ。』
ラステル
『明日早速、この付近の魔物の生態を調査してくるよ。』
アステル
『ああ。よろしく頼む。
ついでにこの前撮ったエステルの写真を写真屋に持っていって拡大してきてくれ。』
ラステル
『わかった。おれの部屋に飾るようも頼んでいいか?』
アステル
『もちろんだ。』
【村人A・B・C】
なんなんだこの家族?
???
『きゃーーー!!』
???
『うわーーー!!』
家の外からたくさんの人の悲鳴が聞こえた。
『THE FINAL STORY ー伝説の剣を手に入れたが柄だけで剣身がなく、剣とは呼べない武器だった話ー』のサブエピソードを書いております。
メインの方に書いてしまうと物語がなかなか進まなくなってしまうので別個で作りました。
こちらの方でも楽しんでいただけると幸いです。