童話「僕のとさか」
よっちゃんは、髪の毛が伸びてきたので
お母さんに切ってもらいました。
「かっこいいわよ。よっちゃん」
「ありがとう。おかあさん」
よっちゃんは満足して、夜お風呂に入って寝ました。
朝起きて顔を洗って鏡をみると
ぴょん、ぴょんと髪の毛がはねて立っていました。
「まあ、よっちゃん。
にわとりさんのトサカみたいよ」
お母さんが笑いました。
「にわとりさん、やだー」
よっちゃんは、口をへの字に曲げました。
一日目、よっちゃんの頭にトサカが生えました。
二日目、よっちゃんの口がくちばしになりました。
よっちゃんは、怖くてあわてました。
三日目、よっちゃんの両腕が羽になりました。
四日目…。鏡に映ったのは、よっちゃんではなく、
一羽のにわとりでした。
「うわあ~!」
よっちゃんは、驚いて飛び起きました。
急いで鏡を見ると、にわとりではなく、
いつものよっちゃんでした。
それは全部、よっちゃんの夢でした。
「よかったー。夢だった」
よっちゃんは、ほっとして
元気に学校へ行きました。
―終わり―
夢オチ童話でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。