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第二の事件
歯応えが気に入ったみたいで食べてはいないようだ。一安心したが、根本的なところが解決していない。
次の日、電気屋に行って、歯応えの異なる光デジタルケーブルを探し求めた。カリカリしていない、ふにゃふにゃなタイプのケーブルを見つけた。歯応えで電化製品を選ぶのは史上初ではないだろうか。そんなことを思いながら、案外値段が高いことに衝撃を受けて店を後にした。
家に帰ると、床にティッシュが散らばっていて、まよの姿が見えない。ティッシュを上にあげるのを忘れていたか。散らかした犯人はどこだ。いつもの居場所であるベッドの上にもいなく、テレビ台にもいない。冷蔵庫の裏にでも入ったか、パソコンの裏か。どちらにもいない。隠れられる場所は、もうないはずだ。どこに行ったんだ。
ふと散らかったティッシュに目をやると、空っぽになったティッシュ箱から何やら見覚えのある毛並みが見える。
ティッシュ箱を持ち上げるとティッシュとは思えない重さがあった。気持ちよさそうに中で寝ている、まよをそのままにして、散らばったティッシュを再利用可能な物と不可能なものに分け始めた。
そんなこんなしているうちに、まよはティッシュ箱から、のそのそ出てきて、顔を擦り付けてきた。
可愛いから許す。




