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第1章 3社目

女神を見ました

「では、貴方たちはアルステン聖帝国の騎士ということですか?」


と和木さん


「ああ、正確にはアルステン聖帝国の16師団所属の騎士ということになる」


そう、異世界召喚でテンパっていたが、彼女はリフェル・ディバインというらしい、

金色の長い髪にブルーの瞳を持ち美形である

スタイルは鎧に隠されていて分からないが、すらりと長身なのでモデルさんのようだ

そのリフェルさん、16師団の隊の隊長さんなのだそうで、騎士15、6名を引き連れている

まぁその16師団がどれ位、隊を抱えているのかは不明なのだが・・・

どうも皆さん、イケメン(?)率多めなんだが、異世界は美形が多そうで何よりですね

さてそろそろ現実に目をそらさないで、これからの事を考えよう

キャンプ地から1日西に行ったところにあるミリーナ地区の中心

ミリーナの街に在中しているのだそうでキャンプ地で一泊して

それからミリーナの街へ入っていくそうだ。


「隊長!」


と急に副隊長である、ディヒイル(女性)さんが声を低めに上げるとリフェルさんは手を挙げ

隊の歩みを停止させる。


「この足音は・・・、オークかオーガだろう」


リフェルさんがつぶやくように言うと

20メートル先の茂みが動く

そこから出てきたのは体格のいい人型の鬼だった


「ギグ・オーガか、よし、土魔術で牽制、風魔術で首を狙え」


その光景は俺の常識を凌駕していた、オーガの隊員達が手を挙げると同時にバスケットボール大の岩が飛び出し

オーガの首もとで白い筋みたいなものが見えると思ったら高い超音波のような衝撃が伝わる

それが消えるころにはオーガの首が地面に落ちていた。


これが魔法・・・


「あの、リフェルさん。ここでは魔法は一般的なのですか?」


と聞くと


「ん?一般的というか、市民でも簡単な魔術程度ならばできる、私達は幼少期より戦闘訓練をしていたので

戦闘用の魔術もある程度収めているよ、タキ殿たちは魔術は使えないのかね?」


「その魔術自体ないところから来ましたので、さっぱりですよ。もしかしたら俺たちも魔術って使うこと出来ますかね?」


「どうだろう、魔術の習得は魔力を保有していれば可能だとは思うが

教会で魔力があるのか調べてもらうことは可能だ」


教会?やはり宗教はあるのか、

どうするべきなのか、小説では教会の権力などがある描写がほとんどではあるし

ん~どうしたものか、これは沖さんや他のみんなと要相談だなぁ~


「と、そろそろキャンプ地だ。テントの設営や夕食などは私達が行うので、くつろいでいてくれ」


「あ、ありがとうございます」


後のことは師団の人たちに任せ、会社のみんなと相談することとなった。


「んじゃぁ、エクストリーム社内会議始めま~す!」

「おい、なんだ?そのエクストリームって」


沖さんと和木さんの漫談が始まる。


「だって、俺こんな状況で悲壮感に溢れながら話なんて出来ない性格だし~」

「それはそうだが、少しは島谷さんのことも考えてだな・・・・」


「す・・みません・・和木さん。気を・・使っていただいて」


「いや、そんなことはないんだが」


と少し甘い雰囲気を出そうとするので、


「そろそろ、情報整理しません? 今の現状を少しまとめたいんですが」


「そうだね~ で?情報統括部隊長どの?どれくらい集まったの」


おい沖さん変な役職付けるな!


「それが、時間もあまり無かったのと、魔術のことで頭が一杯でほとんど聞けなかったので

出来れば、集める情報の項目をいくつか挙げていければと思いまして」


「魔法~いいよねぇ、俺ってば小学校の頃に頑張って修行したら、かめ〇め波打てるって信じてたから、使えたらうれしいよ」

「そうだな、とりあえず無理に召喚されたわけだから、帰る手段とこれからの生活を考えるしかないんじゃないか?

それと、かめ〇め波は魔法じゃねぇ!」


「それに、この世界の事とキャンプ地に来るまでに出会ったあの化け物みたいな存在ですね」

「そうそう、俺たちでは対処できるかわかりませんよあんなの」


「それ・と・・・・この世界の・・・・事ですね」


ふむふむ、

1、帰還の手段

2、魔法が使えるか←(ここ大事!)

3、化け物の存在

4、この世界の情勢

って感じか


「そろそろ、いいか?」


リフェルさんが設営が終わったあたりで近くまで来ていたみたいだ


「えっと、リフェルさん聞きたいことがあるんですが・・・」


「そうだろうな、だが夕食を食べながらでもできる、あっちで話そう」


という、みんなで移動し出来上がっているスープと黒いパン?と乾燥したジャーキーが置かれていた。


「まぁ、こちらは隊の支給しかなくてな。質素すぎるが食べないよりましだ。」


「いえ、そんなことはありません。ありがとうございます。」


「それで?聞きたいこととは?」


「それなんですが、私達の帰還する方法はあるんですか?」


「ん~、それなんだが・・・君たちが神意召喚によってこちら側に召喚されたことは言ったな。」


「はい、術者の命と多大な贄を用いて召喚されたと・・・」


「私は騎士でいくつかの魔術を使いはするが、神意召喚に詳しいかと言われればそうではない

なので、魔術に造詣の深い人物を紹介することは可能だろう」


「有難うございます。それとその魔術について聞きたいのですが、教会で調べる事が出来るそうですが」


「ああ、そうだ教会ではトリアラと言う宝玉が置いてあり、いつでも調べることができる」


「あの、異世界の住人である私達が行っても調べていただけるのでしょうか?」


「もちろん、問題はない。私が責任をもって調べて貰えるように、取り計らおう」


「いよっし!!!!・・・・・すみません取り乱しました

それと、キャンプ地へ来る際に出会った化け物ですけど。」


「オーガだな、そちらはオーガのような魔獣は居なかったのか?」


「はい、居ませんね。魔獣と呼ばれるようなものは、おとぎ話として出てくるくらいです」


「そうか、そんな平和な場所から来たのだな。私がもっと早く駆けつけていれば、本当にすまない」


「いえ、謝って頂くほどではないのですが」


「この世界には魔獣と呼ばれるものが跋扈しているのは、先ほど見た通りだ、伝承では魔獣はその昔はいなかったが

異界の扉が開き厄災と魔獣が現れ、世界は対抗手段として魔術を開発したとある」


「厄災・・・・」


「そうだ、この世界の人類は多大な被害を出しながらも厄災を討伐した、

だが厄災は倒したものの疲弊した人類は魔獣全てを倒すことができなかった。

その後、魔獣は繁殖しつづけ今に至る」


「それでは、その魔獣に対して対抗手段とか人類は持っているのですか」


「それは、私達のような騎士かハンターと呼ばれる存在だ、市民では抗えまい。」


「そうですか、私たちが生きていくためには少し物騒ですね。」


「まぁ、自分たちに対抗手段がない場合は外に出ていく事はあまりお勧めしないな」


「それと、この国についてなんですが、この世界ににはどんな国があるんですか?」


「この国の周りには4か国があり、北西にアゼトニア王国、西にセリス国、

南にディファルダン朝廷、東にミロウポス聖王国がある、その他の国については・・・・

私は行ったこともないので知らぬのだ。すまない」


「そうなんですね、地図とかはお持ちですか?」


「地図は、戦略的な側面があるため、おいそれと持つことが出来ない、騎士である私達ですら

敵国に捕らえられた場合のことを鑑みて

持つことは禁止されている」


ちくしょう、goo〇leマップ先生は偉大なことが理解できた


「明日は日の出と共に出発するので、今日は早く寝ることだ。」


といってリファルさんは立ち上がり部下の人に指示を出していく

俺たちは今の情報を整理し方針を決めなければ、先を進めないだろう。


「さて、今の話をまとめましょうか」


1、帰還の手段←知っている人を紹介してくれる

2、魔法が使えるか←教会で調べる

3、化け物の存在←魔獣というもので対抗手段が必要

4、この世界の情勢←直近ではこの国の周りの4か国情勢は不明、地図はない。


といったところか


「じゃぁ~とりあえず、みんなでSクラスハンター目指しながら国造りからはじめるかぁ~」


「な~にがとりあえずだ!、そもそも俺たちは対抗手段があるのかさえもわからんのに、あんな化け物相手にできるか!」


「そうですよ、社長 今話あっても仕方ないので今日のところはもう休みません?」


沖さんがすごい斜め45度の発案から和木さんの常識にて静止させられケイの言葉でやっと収まった

俺はテントに入り、寝る姿勢を取ろうとしても明日からの不安でなかなか眠気が来なかった。


何時間たったのだろうか、なかなか寝付けずに。テントの外に出た

焚火をしていた隊の皆さんとあいさつをして用を足しに行きたいと願うと。少し離れた場所に湖があるから

そちらですればいいと教えられそちらに向かう。


昼間の魔獣を見たせいで臆病になりつつも月の光に照らされた湖を見た。


そこには、美があった。

月の光に照らされて湖が淡く光てらされて、湖の少し奥に見える美の造形

女性と思しきしなやかな曲線、胸の膨らみも、臀部の柔らかさも、近づいて触れてしまえば消えてしまうような

美術館でも置いていない、強烈でいて儚い美がそこにはあった


その湖にいる美の女神は驚いたようにこちらを見る。

俺はその美しさに体が動けずにいた


「ああなんだ、タキ殿か。」


え?


「その声はリフェルさんですか?」


「ああそうだが、そこまで見つめられるとここから出にくいのだが・・・」


「す!すみません」


と急に恥ずかしくなり体ごと振り返り目線を外す


「本当にすみません、リフェルさんが湖にいるとは思っていなくて、それであまりに美しいので・・・」 あっ


「それは、光栄だが。私が魔獣だった場合、タキ殿の命が無いぞ?警戒心は持っておくべきだ」


あまりに堂々としているので、もう一度確認したくなってくるが流石にできない

でも、見たい!!!でも倫理的にアウトでは?


「本当に申し訳なありません。」


「まぁ、美しいという賛美は受け取っておこう」


「はぁ」


となんだか見られた側と、見た側の立場が変わっているような気がするが・・・


「やはり、こちらに無理やり召喚されて不安かと思うが、今は寝ることだ明日は早い」


「そうします。」


といって用を足すのを忘れて戻り、リフェルさんの肢体が脳裏から離れず一晩中起きているのだった。

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