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第1章 2社目

召喚されたけど・・・

~~異世界召喚1日目~~



気が付くと、顔の右側がとてつもなく冷たく感じた

何が起きたのか、確認しようにも体を動かすことが出来ない

目を開けようとしたのだが、目を開けても薄暗く、何があるのかうかがい知れない

だが近くに誰かいるのか声が聞こえる


「おお~成功したぞ!」

「ああ、多大な犠牲を払ってしまったが成功だ!」

「これで、我らの悲願を・・・・」


何やら、騒がしい何のことを言っているのか意味が分からない

ここはどこなのだろうか、この喋り声は洞窟やお風呂場でしゃべっているような

反響を起こしていることから、あれ?ここって室内??

なんて無駄なことを考えていた

やがて、騒々しい足音が聞こえる、数十人の足音だ

それにカチャカチャと鉄の打ち付けるような音とともに何かを叩きつけるような音も


バン!


「・・・・貴様ら!やはり****を使ったのか!!、あれは使ってはならぬものだ!

隊員抜刀!!」


そして、鉄のぶつかる激しい音、人の叫び声が聞こえる

何とか腕が少しずつ動き、少し体が起こせそうだ、しかし思考がはっきりしない

俺は立ち上がろうとするが力が入らないのか前のめりで倒れそうなところを

誰かに支えられる


「貴殿たちは召喚者か?」


「しょうかんしゃ?」


何を言っているのか理解が追い付かなかった


「とりあえず、場所を移動しよう。動けるか?」


体を支えてもらい立ち上がる、やはり自分の体ではないような感覚が付きまとう


「おい!、この者たちを救護しろ安全な場所まで運ぶんだ!」


と俺を支えている人が言っているのを聞いて初めて自分以外のその誰かに目を向けようと思ったが

すごい力で俺を支えながら、歩いていくのでそのままついていくことになった

誰かほかにいるのか?いやいたのか?思考が纏まらない


結構な距離を歩いていたと思うが暗闇から光が差し込んできた、

やっと俺は洞窟みたいなところにいたんだ気が付いた。

俺は首だけを回し周りを確認する、ゴツゴツした岩肌

所々には淡く光っているような石、薄緑の茶色い苔


「大丈夫か?あと少しだ!」


励まして貰いながら、ふと自分の体にガチャガチャと何かが当たっている感覚蘇る

なんだと思って見ると支えてもらっている人が鉄の塊を覆っているのが見える

差し込んでくる光が反射してキラキラと輝いていた・・・?

?ん?コスプレ?

そう、この人は鉄のような鎧を着ていた。

その鎧はシャープなエッジの効いた鎧でネットで見たコスプレイヤーの衣装そっくりだった

そして金色の長い髪の毛ブルーの瞳、言葉が出ないくらいの美形の横顔・・・

美形なんて死ねばいいのに・・・・・・


と少しづつ体が動くようになり、思考ができるようになると周りや状況判断を始める


「よし!この辺なら大丈夫か、一旦ここで休もう」


洞窟を出てすぐに休憩をはさんでくれたことに感謝しつつ

周りを確認する、あるのは草、木、木、木・・・・え?

俺、会社居たよな?と確認しつつ運んでくれた人物へ質問を投げかけてみる


「すみません、ここどこ?、俺会社に居たはずなんですけど・・」


「?・・そうか、あいつらから話を聞いてはいなかったのだな、ここはヘゼルの森。

  君の服装からすると、君たちはこちら側へ召喚されたのだよ。」


召喚?招かれた?一瞬で?海外はどこでも〇アを完成させていたのか?


「召喚?え?ちょっとまって?どういうこと?」


「君たちは、ハイミュフタフという偶像信者たちによってこちらに招かれた、

いや神意召喚は相手の意思など関係なくこちらに招き入れると言われている、誘拐と変わらん

私達が捜査をしていたら、この場所で神意召喚がされることは事前にわかっていたので

踏み込んだが、一歩遅かった。すでに術式は起動され召喚は行われてしまった。」


「ハイミュフタフ?・・・術式?神意召喚とは何なんですか?」


知らない単語ばかりで混乱する


「ハイミュフタフとは、偶像神をあがめている、あいつらが何故神意召喚を行ったかはわからないが

神意召喚が行われてしまった、神意召喚は術者の命と膨大な贄を用意して行う術だと聞いているが

そのほかあまり詳しい事は我らも知らんのだ」


と目の前のイケメンさんは言っていた

そう、うすうすわかっていたのだが、脳がそれを否定したくてたまらない


「えっと、もしかしてここって日本でも地球のどこかでもなかったりします?」


「君のいう、にほんとちきゅうという言葉は聞いたことがないが、

ここはアルステン聖帝国のミリーナ地区、ヘゼルの森付近だ」


・・・・・

アルステン聖帝国・・・

・・・・・・

ミリーナ地区のヘゼルの森・・・・

・・・・・・・・・・・・

ア・・アフリカ・・・辺りかなぁ・・・・・・なわけあるかい!!!

思考が少しずつ現実に追いつく感じ・・・

ああ・・これって異世界召喚なのね・・・


異世界召喚かぁ~・・・・

俺は立ち上がり叫ぶ!


「何故!!!!、何故今なのか!!!!

何故俺は高校生の時に呼ばれなかった!!!!!!!

あんた、俺今32だぞ?もう三十路はいってしまってますがな!!!!」


「お、おい、大丈夫か?突然叫びだして」


「あんたにわかるか!?この異世界に呼び出された三十路の苦しみが!!!!

あんだけ待ち焦がれていた異世界召喚が何故に今?三十路の異世界召喚って痛さしかないじゃん!」


「いや、苦しいのか?回復薬はキャンプ地に行かないと手持ちではないんだが・・・」


・・・・・

ふう、・・・

あまりの理不尽におじさん取り乱してしまったので少し恥ずかしい


「・・・・・取り乱してすみません。苦しいわけではないので大丈夫です」


そう、体が苦しいわけではない、心が苦しい

中・高生の青春時代、俺は夢見ていた!そう異世界への召喚!

異世界へ召喚され、勇者として見知らぬお姫様とイチャラブしつつダンジョンや魔王と戦い!

そして、世界が平和になると俺はハーレム王になる!

何てことを想像しつつ異世界召喚のラノベを嘗め回すように読んだあの日々


はいソコ!キモイっていわない!

おじさん昔は真剣だったんです!


怒りが頂点を電撃突破してしまい倒れそうになる

少し深呼吸をして冷静になると自然と周りが見えてくる

洞窟から同じ鎧をきた人たちが、肩を貸しながら人を運んでくる

その人物はうちの社長含めた社員一同だった。


「沖さん!!、大丈夫ですか!?」


「ああ~瀧君無事だね~、よかったよ~

これで社員一同無事が確認できた~」


沖さんはは何事もなく社員の無事を確認してくる

仕事以外はできる男だぜ!沖さん!


他の社員たちもぐったりはしているようだが、命に別状はないようだ


「さて、少し先にキャンプ地が設置してあるのでそこまで少し歩く!もう少し休憩したら出発だ!」


小休憩の間に社員全員と情報の擦り合わせを行う

皆に、騎士の人に聞いたことを話す

ハイミュフタフの事、神意召喚の事、ここが俺たちの知っている

地球ではない事


「これが・・・これが異世界召喚・・・・」

「まじか・・・異世界召喚か・・・」


社長である沖さんも絶句しているようで

うつむき震えている、ケイも呆然としていた

そして、一番怯えていたのは島さんだった、肌の色が青に近いくらいに青ざめている

ナナは島さんを励ますために傍に寄り添っている。

和木さんは目を瞑り何かを考えているようだ

すると突然沖さんと和木さんが顔を上げたかと思うと


「「なぜに!今頃召喚!!!!」」


・・・・

どこかでデジャヴをみた・・・・・


「何故だ!なんで今頃!? 35になって社長になってから呼ばなくてもいいじゃん!!!」

「俺だって、異世界召喚の夢見たわ、Sランク冒険者とか大賢者とかエルフ嫁とか!!!!!」


怒り新党を結成した二人は猛烈に泣きながら空へ叫んでいた・・・・

二人とも性格全然違うけど、似た者同士だったんだね


うん、俺もエルフ嫁ほしい・・・


ケイとナナが島さんを落ち着かせ少し顔色もよくなってきているので様子を見に行く


「大丈夫?島さん、顔色は戻ったみたいだけど 歩けない様なら背負うよ?」


「だ・・・・い・・・・じょぶ」


「でも、顔色悪かったみたいだし・・・」


「もう、・・・・・歩ける・・・・から」


「でも、無理しないでね?、何かあればいつでも言ってよ」


「お兄ぃ、カオリンはしっかり見ておくんで大丈夫っすよ」

「そうそう、年長者が故障中だから、お兄ぃはこっちより、

あっちの交渉を頼みたいかな~」


双子の言う通り怒り新党の解散は、まだな様子なので

あのイケメンさんへ向き直る。


「あの、キャンプ地というのはどのくらいの距離あるのですか?」 


「ここから、半日ほど行ったところだ、こちらの事情を説明しながら進んでいこう」


とおっしゃって頂けたので、怒り新党は強制解散

俺たちはキャンプ地へ向かうのだった。

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