アップル人
聖桜高校に来てから一番最初に出会ったのは意外にも記憶喪失のアップルだった。
その出会いはこんな感じだったと思うたぶん。
僕は聖桜高校の入学式を終えた帰り道どこからともなく突然現れた女の子に呼び止められた。
突然現れたその女の子は突然こんなことを言い出したんだ、たぶん。
早月雪芽さんですか?突然ですがあなたのその語尾直させてください!
へ?誰?。
申しおくれました、私ある神の使いのアップルと言います。
あなたのその語尾のせいで、私が仕えているある神様が消滅
しそうになってしまっているので、この私が!あなたのその語尾を直しに来ました!
え!嘘だろ?あの幼なじみと同じくらいめんどくさそうな
女の子が現れるなんて....僕の人生終わった.....たぶん。
あっ!今、露骨にめんどくさそうな顔しましたね、ひどい!
もう許しません!こうなったらもうスパルタ教育でその語尾
直させますから!。
へ?
へ?
へ?じゃありません!もう...なにがなんでも直しますからね!
え、治さなきゃいけないの?
当たり前です!って..もう...雪芽さんの物わかりが悪いせいで私のお腹が空いちゃったじゃないですか!
もう責任とって私を養ってください!
えっ嘘だろ?たぶん。
嘘じゃありません!
もう!こうなったら意地でも雪芽さんの家についていきますからね。
こうして...僕の必死の抵抗も虚しく家までついてきたアップルに家を占領されたのであった...たぶん。
はぁ...食費どうしよう...。