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巫女乃禄  作者: 若猫老狐
関東合同訓練
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技能測定試験 (2)

青井……

バイトから始まり今では関東妖滅巫女の一員。

いちごオレの愛好家でもある。

計算強く常に考えて行動する頭脳派。

対して体力に余裕は無く基礎体力の向上を図るべきか。


「あれ…なんだ?」

筆記の途中で話しかけてきたのは東北巫女のアイサだ。

隣ではアイカも青井の武器に興味を持っている。

「あれ……あぁ霊的空気銃の事ね」

霊的空気銃と霊的三弾銃は霊力の扱いに不慣れな一般人の為に造られた射撃武器だ。

霊力を込めた球を発射し当たれば爆発を起こす。


「今は青井さんしか使ってないけど何れは量産も視野に入れてるわ」

「…軟弱」

森の中で暮らす東北巫女は道具の殆どが自然の素材である。

鉄は唯一受け継がれ使われる鉈のみで、

既に備えている矢は木を削り先端を尖らしただけの物を使っている。

「誰も彼も古い物が扱えるとは限らないわ

それに…古い物が優れているとも限らないし」

あれこそが現代技術の結晶であると小百合は言う。


「それよりどうかしら?次は貴方がやってみない?」

「構わない…でもアイカ…ダメ」

祈祷師のような容姿と杖らしき得物からアイカは支援向きの巫女なのだろうと推測する。

「分かったわ…アイサは準備して」

しばらくして青井がゴールする。

タイムは娘伯より早く的の殲滅率も申し分ない。

「それじゃ」

「次!風花行きます!」

アイサが行くべきスタート地点には既に風花が立っていた。


「アイサ…あの巫女…苦手」

風花……

青井と同じくバイトから妖滅巫女に昇格。

正義感が強く体力も十分、肉体派の性格と言える。

武器は霊力の込められた大幣と神楽鈴。

しかし最近は霊力行使の兆候か想定以上の攻撃力を出せるようになっている。


「おりゃあ!」

筆記の途中で風花の叫びが耳につく。

的へ攻撃する時に一々声を上げては疲れるのではと小百合は思う。

「おう!元気のある奴は歓迎やで!」

隣ではさらにうるさい和泉が風花の元気を褒める。

タイムは娘伯より少し早い程度、

「無駄が多いわね…」


「アイサ…いざ…!」

「東北巫女の実力…お手並み拝見ね」

アイサ……

弱冠11歳にして東北の主力と呼べる妖滅巫女。

体力、判断力は小さな身体に似合わず優秀。

主な武器は鉈と弓矢。

戦闘では前衛を担当しアイカとの連携は伊達に鍛えた物ではない。

東北では妖怪を保護する穏健派の意見が強いが、

アイサの場合はどちらかと言えば殲滅派の立場である。


弓と鉈を素早く持ち替え無駄なく的を倒していくアイサ。

猫のようなしなやかさで木々を駆ける。

自然の中で暮らす彼らにとって杜の中は身体の一部と言っていい。

華麗にゴールし和泉の次に早いタイムを叩き出した。

この結果には小百合の隣で座っているアイカも得意げだ。


アイカ……

アイサと肩を並べる東北巫女の主力。

戦闘能力は無いが治癒や霊力の付与、結界の生成など支援面では他の追随を許さない。

無口だが心優しく穏健派の象徴として扱われている。

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