勇者視点5
終わった…
長かった…(主にやる気出すまでが)
(*´з`)
やっと私の剣が届いた
今まで届く事の無かった私の手が届いた
このまま私の想いも届くだろうか?
伝えられるだろうか?
「殺すんなら早くしてくれよ?じゃないと、世界を終わらせちゃうよ?」
彼は私におどけた笑いを向けてきた
わかっている、終わらせなければいけない事くらい
けど、私の心がそれを邪魔をする
…もう、いいかな、世界なんて
例え無くなってしまっても彼に思いを伝えられるなら
私は彼に顔を近づける
彼は、一瞬驚いた顔を見せたが直ぐに笑顔に戻った
そしてその笑顔には悲しみと後悔といった、とても暗く冷たいものが含まれていた
どこに隠していたのか、銃を私に向けてきた
私は、いくら酔いしれてたとはいえ相手の行動に反応できない訳ではない
咄嗟に避けてしまった
「…ありがとうね、気持ちはよく伝わったよ。僕もね、返したいよ、答えをさ。けど駄目なんだ、無理なんだ、遅いんだ。遅すぎたんだ。僕が気持ちを伝えなかったばかりに、こんな思いをさせてごめんね。
今の僕じゃ君に釣り合うことはできない。
僕はずっと君が誰にも苦しめられない世界を目指してきたんだ。」
この時に嫌な予感を背筋を伝っていった
「どんなに目指しても、知能を持つ生き物っていうのは優劣を付けたがるモノなんだ。変えられなかったんだ。
だから決めた、人を消せば君に平和が訪れると。
君に真の平等を贈れると。
だから、消すことにしたよ、君以外の全てを。」
駄目だ、これ以上話させたら取り返しがつかなくなる
夢にでもいるかの様に軽いのに、足枷でもあるかのように動くことができない
「あの外にある花、僕が死ぬのがトリガーになってるんだ」
この言葉を聞いた瞬間、何が起きるか理解した
鉛となった足を動かし彼のもとへ向かう
「僕も君を」
やめろ、その言葉は後で聞く
今はもう話さずに手を下ろしてその手で抱きしめてほしい
私のそんな想いも遠く
彼は
「愛しているよ」
自らの胸を打った
夜の静けさを突き破る最後の音が室内に反響する
何が起こったか理解出来なかった
しかし直ぐに、彼の胸から出る血を見て治さなければならない事は分かった
彼の胸に私の知る限りの回復魔法を唱え続けた
なのに治る気配はない
むしろますます悪化しているようにさえ感じる
「…もう、無駄だよ。この…傷は、簡単には…塞がらない…よ。
最後に…君と…あの時、みたいに…話した…かった…なぁ…。
おやすみ…
夢が…叶うのに、また…夢を見る…って、変な…話だね…」
彼は息を止めた
この世界で、私はたった一人になる
これから一人だけ、私だけの世界が始まる
もう、誰に指図されず、誰に怯えず、誰に恨むこともないのだろう
私は彼が居たから此処まで来れたのに、想う人が居なくて生きる気力など湧くだろうか?
私はこれからも生き続けられる、しかしそこに意味がない
つい先程まで、自らの命を葬る者の気持ちなどは知る由もなかったが、今となっては痛いほどによくわかる
私は彼をここまで苦しめていたのか
私がこの世界から消えれば彼にあえるだろうか?
そうだ、私も…
世界の端っこで大きな花が咲いた
その花は、花粉を飛ばし世界へ瞬く間に広がった
花粉は全てを破壊し、多くの命を奪い去った
知能を持つ生き物は死に絶え、幾年か後に野生の動物が蔓延る世界となった
差別などないのは当たり前で、それぞれ身の丈に合った生き方で連鎖をつなげていった
誰も悲しむ事の無い真の平等な世界となった
そして大きな花が咲く根元には2人の骨が抱き合う様に今でも眠っている
で、結局何が書きたかったんだっけ?
(*'▽')