2話「クベラの森に入る吸血鬼」
どうも、さきみやびです
一週間に一回なら投稿できそうなので、
このペースでいこうと思います。
初めて描く作品な故、語彙が悲しくても許してね。
「ところで、シャリエよ。ここから一番近い街に案内してもらえないか?」
いやまぁ、AKOと似たような世界なわけだから、知ってるんだけどね。ここはあえて、シャリエに聞くことで警戒が解けるかなと思っての行動だ。
この世界にきて、まだ何も知らない。情報を手に入れるには、人との友好関係と街などでの聞き込みと相場が決まっている。シャリエとは仲良くしつつ色々教えてもらうとしよう。可愛いし。
「かまいませんよ。私もクエストの報告に戻ろうと思っていたので。」
「そうか。それは助かる。こんなところで退屈していてもつまらん。早速行くとしようか。」
「わかりました。ではついてきてくださいね。」
そういいながらシャリエは下へと続く階段へ向かった。後ろ姿には尻尾が微妙にぴょこぴょこと動てるのを見ると、少しは警戒が解けてきたようで少し安心した。
------------------------------------------------------------------------------------------
魂降の塔から一番近い街は「セントローズ城」のある「セントローズ城下街」というところで、規模的にはかなり大きい場所となっている。街の北東の方には「セントローズ学業区」北西の方には「セントローズ工業区」があり、それらすべて含めて「セントローズ王国」と呼ばれている。俺たちは今、王国南部と魂降の塔の間の森林「セントローズ領『クベラの森』」にいる。
「ところで、レイスさんは遠いところって言ってましたけど、どのあたりから来たんですか?」
まぁ来るだろうなと思っていた質問だ。さすがに違う世界とは言えないし、中身は男性ということに関しては口が裂けても言えない。この時のために一つ嘘を考えていた。嘘も方便っていうしいいよね。
「ここから遥、東の方に『和の国』ってあるのは知っているか?」
AKO運営は、マップの最東端に「和の国」という少し昔の日本をモチーフにした国を作っていた。俺だって日本人だ。間違えを言ってるわけではないだろう。
「はい。名前だけは聞いたことがあります。でもこのだだっ広いエルレシア大陸の東の国ですよね。どうやって来たんですか?」
どうやって来た?か。そこは考えてなかったな。ゲーム時代は魔法一つでテレポートしてたしなぁ。この世界にもあるのか?一応言ってみるか。笑われたら冗談で済むからな。
「テレポートできたな。」
「テ、テレポートですか。レイスさんはテレポートが使えるんですか?あの魔法はこの世界に5人しか使えるものがいないといわれている魔法なのに」
AKO時代のテレポートはLv3000に到達すると誰でも使えるようになる魔法だ。Lv3000なんてそこら中にいたし使ってる奴はたくさんいたが、まさかこの世界はLv3000がたったの5人しかいないとはな。
「まぁな。我は長いこと『和の国』で鍛えていたからな。あっちのエネミーのレベル帯はかなり高い。我は吸血鬼ゆえ、長命だからな。好きなだけレベル上げをしていたら3000になっていた。我はこの外見でもかなり長く生きているのだぞ?
ということにしておこう。AKOでは「和の国」はレベルの高いエネミーが沸き、さらにリポップまでのスパンが短いことから、よく上級者のレベリングスポットになっていた。だから間違えではないよ。年齢は20歳だけどな。
「そうなんですね。失礼ながら同世代だと思っていました。すみません吸血鬼族はあまり見かけないので、知りませんでした」
たしかにAKOでも吸血鬼族は日中全ステータスにデバフがかかるという特性のせいで選んでいる人は少なかったな。それがこっちでも生きているのだろうな。
「よい。誰でも間違えはあるさ。同じ振る舞いで構わんよ。」
「ありがとうございます。吸血鬼族ってみんな長命でレベルが高いんですか?」
「そうだな。人族や獣人族たちと比べたら長命だろうな。レベルに関しては我は吸血鬼に知り合いがいないもんでなわからん。」
AKOの世界でも俺の知り合いに吸血鬼は誰もいなかったからな。よくスレに、んな外れ種族使う奴いるのか?とか言ってる人がいたぐらいだもんな。さりげなく悲しい。
「そうだったんですね。レイスさんも私と同じ一人だったのか...」
「何か言ったか?」
何かシャリエが呟いた気もしたがよく聞こえなかった。
「いえ、なんでもありません。それよりエネミーの出現ですよ。さすがに私ひとりじゃ5体一気に相手するのはしんどいので、助けてくれませんか?」
蜘蛛型のエネミーが5体奥の方から姿を現した。2mぐらいのサイズの蜘蛛で画面越しで見るよりかなりリアルでキモい。レベルは680ぐらいといったところか。
「かまわんよ。シャリエは何体までなら一気に相手できる自信があるか?」
「そうですね。二体なら」
俺ならすぐにでも五体なと焼き尽くせるが、シャリエの戦闘能力も見ておきたかったので、任せることにした。
「いいだろう残りは我に任せるがいい」
やっぱりこの偉そうな口調は、治らないんだな。オートチャットなんて設定しなければよかった。
読んでくれてありがとうございます。
2000文字前後が僕の平均になりそうですね。
では次話も読んでくださいね。
・種族紹介1
「人族」
ごく一般的な種族。特に性能もとがったものではなく、寿命も短い