第7話 遂にお騒がせの犯人の正体判明!
『ふざけんなー!?心臓止まるかと思ったわ!!』
称号ドッキリに驚いた後…
そんなことは、知らない狼さん達は仲良く食事をしている。ご飯になっている熊さんは、おうふ…伝えられないよ…な状況です。
もう、こんだけびっくりしたら、右に何がいても怖くはない!…
ま、まあ、ゾンビがっとかの脅かしは勘弁してほしいがぁ…
『よし!何があっても驚くか!』
と言った後、右にいるはずのマップに表示されていた大きな赤い点の主を見るべく、覚悟を決め、右に一気に顔を向けた!
するとそこには・・・・石がいた。
ってちゃうわ!石がいたってなんだよ!
石は俺来たときにはもう元からあったわ!
と一人ツッコミをしたくなるくらいに、右には、何も変わった様子も何かいるわけでもなかった。
一応、また移動した可能性もあるので、地図を観て大きな赤い点の場所を確認するが、何度観ても石の台の部分にある。
目を凝らしてじーっと穴があきそうなくらい凝視したが、やはりその場所には、石だけで何も見えない。
少し考えて…見えない、居ないんじゃあ、考えていてもどうしようもない。
『よっし!とりあえず石に近づいてみるか!』
っと石の台に近づこうと、浮遊スキルの魔力消費無しでいける最大の高さにして、ふよふよと前へ進んだ。
石に近づくとけっこう高かった。
『あーあ、意外と高いなこれ、しゃーないな使うか』
何分も岩の台行くだけでかからないだろうし…
と考え、靴を両足で拍手のようにコンコン鳴らした。
(消費無しの限界高度で靴を鳴らすがゲームでも同じ要領でした。鳴らし方は何でも可)
高度を魔力消費がある高さに上げ岩の台に近づいた。
『ああ、空中散歩はいいなあ…天空からのスカイダイビングはもうごめんだが。』
そう浮かびあがりながら呟き、一応岩台の上を様子を見るべく、少し高めに浮かんだ状態で確認する…が、やはりそこには何もないし見えなかった。
あるのは石台の石とその上にある小石だけである。
確認も終わり、そのまま高度を少しずつ斜めに下げていき、岩台の中央部分に降りて見ようと、行動した。
のだが…中央まで5mほどに迫ろうとしたとき、何故か体がふわっと上昇した。
上昇したところで一度歩みを止め、そこでふわふわ浮きながら…考える。
魔力消費は止まっているが高度は高い…
『あっ!ということは何か見えないもの…がいるかある…』
まずは、上昇した付近で、高度を最低限まで下げ浮遊しながら、耳を澄まして見た…
すると・・・
「スウ…スウ…スウ…Zzz・・・」
なんと静かな寝息が聞こえた。
そして下の血生い臭いで傷かなかったが…ケモノ臭が付近でした。
どうやらそこにいる何かは隠密スキルか何かで姿が見えないようだが、俺の外套とは違い防音系はないようだ。
隠密スキルネタが分かればこっちのものである。
正体を見るには手袋を裏返してっと…このことをしたことによって、遂にお騒がせの大きな赤い点の姿を確認することができた。
『でっか!?…白!…もふもふ…』
その正体は巨大な見た目からモッフモフな青みがかった白銀毛並みの巨狼…だった。
『あれぇ?これどっかで?…見たような…』
俺はとりあえずこの寝ているやつに鑑定眼で見てみることにした。
<鑑定眼!>
すると…モンスター名が表示された…
【地を揺らすもの:白銀の巨銀狼フェンリル(幼体)】
ぴぴん♪
【<鑑定眼Ⅰ>→<鑑定眼Ⅱ>に上がりました。】
お、熟練度上がった…
それにしても、地を揺らすものね…木を揺らしてたけど…
『って思い出した!こいつレジェンディアのモンスターだ!』
見覚えあったのは多分大人のフェンリルか…
まじか…フェンリル…それにしてもモフモフそうな毛並みだな…
まあ、これで何かこの狼襲来の一連の出来事に、納得したような気がする。
ここはこいつの寝床…湖のほとりはテリトリーか…で仲間はこの狼…えっと…
<鑑定眼>
【フォレストウルフリーダー】
【フォレストウルフ】
最初のが普通ので4匹がリーダーか…
そしてこいつらに熊を落としたのがこいつ…
あーよくよく考えたら、あのとき、熊落ちてくる前に、月が陰るわけはないよな…月と星しかなかったしそれにつまりこいつは陰消してる…
そこから推測するに森側から熊を岩台まで飛びながら落としたのか…
ってかこれ幼体でこの大きさで跳躍も20mは軽く?しかも、自分食わずに仲間に餌を与えるほど余裕に狩りもできる…
『フェンリル、なんて恐ろしい子(笑)』
と性能から言っても、冗談すむレベルではないが…
『あっそういえばレベルって、鑑定眼じゃ出ないのか?』
改めて今度はレベルを思い浮かべながら…狼と巨白銀狼を見る。
<鑑定眼>
【フェンリル(幼体):LV60】
【フォレストウルフリーダー : LV10】
【フォレストウルフ:LV5】
『ふぁっ!?レベル差違いすきだ!』
こいつ幼体?なのに強過ぎんだろうが…
成体って?これ以上レベルあるっつうことか!
# あー!神様よ…あんた何でチートを半減以下にする…カースなってもんまで贈ってくれちゃったんだ!
なんか前の世界で悪いことしたか…?
ここで俺は思い出そうとし気づいた、ゲームのことは思い出せるのに…その他は家族や友人の顔は…浮かびもして来なくなっていたことに…
『思い出せない…というより俺に友人いたのか?居たような気も…あーもう前世のことはいいや!』
えーと…話を戻す状況まとめると、結局俺がこいつらのテリトリー内で焚き火し、こいつらが戻ってきたら、自分らのテリトリーに焚き火があったからウロチョロ、侵入者がいないか探していたわけか…
そして今めちゃくちゃLV1の俺にとってあの巨白銀狼は、脅威でしかない…
『さて、どうするかな?』
その頃、白い空間サイドでは…あの三人はお茶会は終わりそれぞれ自室で寝てました。
そして神様も#の時に寝ながらくしゃみをしてました。
黒い空間サイドでは…称号の悪戯人が…いつまた脅かしてやろかと、ニコニコしながら、考えながら観ていました。
まあそんなことを主人公は知らないのだけど…