ホント束の間だった。
GWですね
皆さんはどんなふうに過ごされますか?
学校が終わったあと、特に用事もなかったので――途中までは加藤と一緒だったが――家に寄り道せづ帰った。
道中、金髪美少女に拙い日本語で話しかけられたが……そのぉ、言いにくいのですが……拙すぎて、俺にはわかりませんでした……
なんだか、損をした気持ちになった。――だって美少女だったし……
正直、もうちょっと話してみたかった。
でもあの人、どっかで見たような気がするんだよなぁ……
まあ、そんなはずないか。
まず意思疎通できなかったしな……
そんなこんなで俺は家にたどり着いた。
いつもの場所――駐車場――にチャリを駐車させ、玄関に向かう。
玄関の鍵を開けて、中に入る。
この時二階からドタドタと、音がしてのは気のせいだろうか……?
続けて靴を脱ぎながら、細い声で「ただいまぁ」と言う。
妹――華凛は今の時間、部活をしているので不在だ。……ちなみに華凛は水泳部に所属していて、割と成績はいいらしい。
家に誰もいないので当然、「おかえりぃ」と返ってくることはない。
靴をちゃんと揃えてから、二階へ続く階段を上がっていく。
……静かな家の中に、タンッタンッタンとリズムのいい俺の足音だけが響く。
やがて階段を上り終えた俺は、部屋を目指す。
数メートル歩き、自室のドアを開けて中に入る。
部屋に入ると、まず主面に窓がある――その窓からは、お隣さんちと自転車が置いてある駐車場が眺める。 ――その手前には勉強机があり、その左隣には大きめの本棚がある。 更に、入って右側にはクローゼットがあり、左側にはベットがある。 そして机の上にはノートパソコン――更にそのノートパソコンの上には封筒が――と数枚のプリントが乱雑に置かれている。
いつも見ている部屋の景色だ。
だが、俺はほんの少しだけ違和感を覚えた。
部屋をもう一度見渡してみる。
……ん?
俺の視点が机の、それもノートパソコンのところで止まる。
……封筒なんてあったか?
俺は机に歩み寄り、荷物を床に置いて、封筒を手に取る。
……それに、窓も開けっ放しだ。
封筒の裏も見てみるが特に変わったところはない。
……?
本当にただの封筒のようだ。
封のとじてない茶封筒。
俺は恐る恐るなかをのぞく。
ここ数日変なことが頻繁に起きているので、封筒一つにビクビクしてしまう俺。……かっこわる。
やっと封筒の中を見ると、一枚の紙が入っていた。
その紙をまた『恐る恐る』をして開く。
………………こ、これは!!!
俺は目を見開いた。
GWは……
忙しくなりそうです。