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心戦武装の夕星  作者: 暮葉
Beginning
5/5

Episode.3 〔武器選択〕

だいぶ間が空いてしまいました!

申し訳ございませんでした!

 ワイワイ、ガヤガヤ

 クラスに入るとクラスメイト達の会話する声が聞こえた。


 えっと~、マジかぁ......

 まだたった一日だよね?

 何でみんなこんなに仲良いの?

 コミュ力高すぎだろ......

 もう終わった、俺の高校生活終わったわ。

 灰色の青春送るんだ、俺。


キ~ンコ~ン カ~ンコ~ン


 そんなふうにしているとチャイムが鳴ってしまったので、夕紅は急いで席に着く。

 一分程して双葉先生が入ってきた。

「HR始めるぞ~」


「一限目は、武器選択をしてもらう」

 双葉先生は一限目の挨拶をしたあとにそう言った。

「いいか、この武器選択はとても重要なことだ。みんな知ってると思うが、この学校では能力を使った戦闘をしてもらう。その時、武器がどれだけ自分の能力を上手く引き立てられるか。これの違いで勝敗は大きく変わってくるからな」

 そう説明した先生は真剣な表情をしていた。

 教室に流れる張りつめた雰囲気に息を飲んでいると「んじゃ、移動するぞ~」と先生が指示を出したので、全員移動を始めた。


 =武器開発局=

 移動した俺等は{武器開発局}、通称武器庫に来ていた。

「よし!お前らここから自分にあった武器を選べ!」

 双葉先生がそういい放つと生徒は散ってそれぞれ気になる武器を物色し始めた。

 そんな中で俺だけはその場から動けなかった。

(いやいやいや!選べって言われても俺自分の能力知らねーし!)

 留まっていても仕方ないので俺も武器を見始めた。

 しかし、どの武器を見ても全く分からん。

 やっぱ能力わかんねーと選ぶもんも選べんなぁ......

(先生に相談するしかねぇな)

 俺は先生に相談しに行った。

「すいません、双葉先生」

「ん、何だ。城鐘」

「自分まだ能力が発現してなくてどの武器を選べばいいのかわからなくて......それで相談をしに来ました」

「あぁ、そうだったなぁ」

 そう言って先生は頭を掻く。

 俺と先生が喋っていると、武器庫のドアが開く音がした。

「ん?誰だ?」

 俺はドアの方を見た。

 するとそこには、俺に入学の決定報告をした兎山さんがいた。

 突然の教師の登場に生徒は武器選びを中断していた。

「あれ~、李鈴じゃん。どうしたの?」

 先生が兎山さんに声をかけた。

 すると、兎山さんは俺の方を見て「城鐘君の武器の事で」と言った。

「ちょうどその事で話してたんだよ。んでどうするの?」

「城鐘君は元々此方の勝手で入学してもらった上に、能力の発現がまだですので此方で用意させてもらいました」

 それを聞いて生徒達はざわついた。

 ってかラッキーだな。

「へぇ~、それでその武器ってのは?」

「奥のあれですよ」

 双葉先生は、兎山さんの言葉を聞いて目を見開いた。

「おいおい。それは大丈夫なのか?」

「まぁ、あくまで決定を下すのは城鐘君自信なので」

 へ?そんなゲテモノなの?

 なんかもう辛いわ。

「では城鐘君、着いてきてください」

「え、あ、はい!」

 俺は兎山さんのあとに着いて行く。

 すると武器庫の一番奥まで来た。

 そこには大きな扉があり、鍵が掛かっていた。

「ここですか?」

 俺の質問に兎山さんは「はい」と答えながら鍵を開けていた。

 そしてその扉を開ける。

 するとその先には、刀があった。


 俺は目を奪われた。

 吸い込まれるような漆黒(しっこく)の鞘。

 その鞘に繋がった純白(じゅんぱく)の鎖と腕輪。


「城鐘君、これが此方で用意した武器、逢魔(おうま)です」

 俺は、兎山の言葉を聞きながらも、逢魔から目が離せなかった。

「しかし、これには欠点があります」

「欠点...ですか?」

 俺はようやく声を出すことが出来た。

「はい。どんな武器でも欠点はありますが、逢魔の欠点は非常に大きいです。そのせいで今まで誰も使うことが出来なかったんです。その代わり、武器としての性能は群を抜いています。貴方はまだ能力が発現しておらず、非常に不利な立場にいます。なのでこれを用意しました。ただし、最悪の場合武器も使えない可能性があります。だからあくまで決定を下すのは貴方自身なんです」

 それを聞いて、俺は悩んだ。

 能力が使えない時点で俺は皆より一線下がった所にいる。

 それを埋めるために強い武器を手に入れても、使えなければ本末転倒(ほんまつてんとう)

 意味が無くなってしまうどころか、さらに不利になる。

 でも、俺は何故か逢魔を使える様な気がしてた。

 きっと今は無理だろうけど、それでも俺は選んだ。

 逢魔を使うことを。

「俺は、逢魔を使います」

 俺のその発言を聞くと兎山さんは優しく微笑んだ。

「良かったです。選んでくれて。私は貴方なら使えると思いますよ」

 その言葉に俺は安心感を得た。

「では、ここからは私個人の提案です。貴方はまだ戦い方も分からないと思います。なので、これから私の特訓を受けませんか?」


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