表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Fairy and Flower  作者: 美雨
9/11

9



「時間ね……」



「じかん?どうしたの?リリィ」



リリィはとても寂しそうに呟きました。

リーフは不思議そうに首を傾げます。



「リーフ。ララ。よく聞いて。どんな物にも命があるの。花、木、草、葉。一つ一つに小さくても命が宿っていて生きているのよ。だから二人共、森を、命を……」



「リリィ?」



「リリィさん?」



だんだん弱々しくなるリリィの声、リーフとララは心配そうに辺りを見渡します。しかし、リリィの姿は見えません。



「森にも命があるの。私が生まれ、生きた森を殺さないでね。どうかお願い。命を大切にして……」



辺り一面が雪でおおわれて真っ白になりました。

静まり返った白い森には小さな人間が並んで立っています。

もう、リリィの気配も声も何も感じません。

沈黙に耐えられず、リーフは空に向かって叫びました。



「リリィ!どうして?どこにいるの?もうあえないの?これもうんめいなの?リリィってば!こたえてよ……」



「リリィさん!わたし、まだいちどもあそんでいないよ。おねがいだからへんじをしてよ?」



妖精、リリィは森と雪と共にこの小さな人間の前から姿を消してしまいました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ