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第一章 プロローグ
初めまして。初投稿と言うことで拙い部分もありますが、読んでいただければ幸いです。
人生は坂道だ。
大抵の人間はただただなだらかな坂を下っていく。途中で止まったり振り向いたり、あるいはつまづいて転んだりしながらも平凡な道を下っていく。
だけど、人生に数回だけ、大きな転機を迎える。
それは長い上り坂のような苦しい生活の始まりかもしれないし、踏み外したら命を落とすような崖っぷちかもしれない。
失敗だったり、別れだったり、あるいはこの先の道がずっと華やいで見えるような最高の出会いかもしれない。あるいはそれは、残りの人生をかけてしまうような『恋』かもしれない。
それが何かは分からないけれど、それでも人は、人生が変わってしまうような『何か』に出会う。
15歳の秋。僕はそれに出会った。
僕の人生において二度目であるそれは、一度目のそれよりもずっと劇的で、鮮烈だった。
これは、僕と彼女の物語。
純血と、純愛の物語だ。