第二話 アンヘルと能力
ヒロテヴェヴ署に帰ってくると、優遊はデータを印刷しているところだった。
「おかえりなさい。どうでしたか?」
「薬づけにされた実行犯がいることがわかったわよ。そっちは?」
「今、印刷している通りです。わかりましたよ」
「よかった。みんなで確認しよう」
みんなソファーに座ったが、暁止だけは、壁によりかかった。
「いや、机にあつまるでしょ。普通」
「普通じゃねえからな」
「へりくつ言うんじゃない。みんな集まってるから」
「ええ...」
少し面倒そうにしながら、大希のとなりに座った。
全員座ったことを確認すると、優遊が話し始めた。
「それでは、あのマークについての調査結果を伝えます。あのマークは、暴力団のモノではありませんでした。」
「暴力団じゃねえなら、犯罪結社か?」
「その通りです、暁止さん。犯罪結社名は、“アンヘル”です」
不自然な名前だな。犯罪結社には、似合わない。
「天使って言う意味だな。どこが天使なんだか」
「本当にそうですよね。天使なんて名乗らずゴミだと名乗ればいいのですが」
「ふわぁ~。おはよ~。天使って何~」
珍しく昼間に大希がおきたことに、暁止以外が驚いた。
「「「おはよう!?」」」
「どうしたのそんなに早く起きるなんて。よっぽど私の特性ジュースが好きなのかしら」
「珍しいですね。何か消費期限切れの食べ物でも食べましたか?」
「本当にどうしたんだ。大希はいつも全然おきないのに。俺に怒られるのがそんなに嫌だったのか」
「そーゆーわけじゃないよ~。目が冴えちゃったの~」
「それなら、会議に参加してくれ」
「わかった~」
これで全員で話し合える。
「んで、その“アンヘル”っつーのはどうゆうことをしてるんだ?」
「薬物、人身売買、銃刀製造が代表的ですね」
「それって、どこに本部があるか分かるか?」
「分かりませんね。聞き出すしかないでしょう」
「そうだよな...」
「そこで~凪が探ればいいんじゃない~」
「「「賛成!」」」
「俺に全てを押し付けるな。その作戦で行くなら、俺にGPSをつけて、場所特定して、正面突破することになるよ」
「それでいいんじゃねえか。俺がいたら正面突破できるだろ」
「そうだな。でも、4人を守りながら戦えるのか?」
「私は、少しなら戦えますよ。柔道を習っていたので」
「優遊も前衛だな。回復要員は大希だ。理菜は、俺との連絡要員になる」
「よーし。そんな感じで行こっか~」
だいたいこんなところかな。
あとは現地で考えればいいだろう。
「だいたい決まったけど、言いたいことがある人いる?」
「そうだ、薬の種類。洗脳させるために、自分自身で思考することができなくなる薬を使ってるみたいよ」
「それってどうしようもないんじゃ...」
「大希、あなたの“能力”ならなんとかなるわよ」
能力。それは、1億人に1人の人間が持つ、人間業ではないことができる力だ。それは、無条件で話術がうまくなったり、体力が低くなる代わりに賢くなったり、さまざまな種類がある。中には、役に立たないような能力もある。ヒロテヴェヴ署のメンバーでは、暁止と大希、そして俺が能力をもっている。
大希は、【治癒】を持っている。
「僕の能力でなんとかなるんだね~」
「でも、使い道は考えないといけないからね。出会った人全てにかけてたら、敵だったとき、塩を送るのと同じだからね」
「わかってるよ~」
「能力は使い道によって、武器にもなるからな。ヒロテヴェヴ署メンバーを治癒するときも気をつけておいてくれ」
俺が注意したとおり、治癒は強すぎると、毒になる。“薬も過ぎれば毒となる”という言葉そのものみたいだ。
「暁止もだ。数日寝たきりになっても知らないからな」
「大希に治癒してもらえばいいだろ」
「大希も疲れるんだよ」
「俺は疲れない」
「人はみんな疲れるの」
まったく。脳筋するのもほどほどにしてほしい。
大希はいつの間にか寝てるし。
「つまりは、突撃するとき、大希は洗脳された人を治癒していって、他はさっき言ったとおりでいいな」
「それじゃあ、凪。いってらっしゃーい」
「私もできる限りのことはしますので」
「分かったよ。いってくる」
そう言って俺はアンヘルの拠点を探りに、街へ向かった。
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