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自分の知らないフィリス

「はぁ~~疲れた……」

授業も終わり、自室に帰ると私はベッドに倒れ込んだ。

今日は色々な事がありすぎて頭がパンクしてしまいそうだ。

まず、あのポニーテールの子の事、そして生徒会長とフィリスの事。

「今日のフィリス明らかに様子がおかしかったな……」

フィリスと会長の間に何かあったのは間違いないけれど、私にはそれを

問いただす事は出来なくて、結局何も聞けないまま時間が過ぎてしまった。

そもそも、私が踏み込んでも大丈夫な話なのかも分からないし……。

でも、このままだと良くないと思うし……

「う~ん……難しいな……」

フィリスと会長には、仲良くしてもらいたいと思っている。

けれど、フィリスがそれを嫌だと言うのなら無理に仲直りさせるのも多分違う。

私には、そんな風に喧嘩できるようなお友達がいなかったから、距離感とか

どう接したらいいのか、とかが分からないけれど……

それに、私は会長がどんな人かも良く知らない。

集会で見た会長は優しそうに見えたけれど、フィリス相手にはなんて言ったらいいのか分からないけれど……あの、優しそうな雰囲気は無くて凄く怖かった。

「会長さんは怖い人なのかな……」

もし、あの人が私が思うような優しい人じゃなくて、フィリスを傷付ける人だとしたら、私は全力でフィリスを守りたい。

フィリスは私にとって、とても大切な友達だし、友達を傷付けるような友達は

友達じゃないから。

「明日、フィリスに話してみよう、それでだめなら私から会長の所に行って

みよう。あのポニーテールの子の事もあるし」

そう決意して、その日は早めに眠った。

そういえば……会長が言っていたおもちゃって何のことだったんだろう……

****

次の日の朝。

いつもより、早めに目が覚めた私は制服に着替えると部屋を出た。

朝早い学園は、人が少なくて何だか新鮮な感じがする。

教室に着き、扉を開くけれど中にはまだ誰もいなかった。

「まぁ……当たり前だよね」

と思いながら、自分の席に荷物を置いた。

自分の席に座りながら、昨日あった事を色々と考えていた。

ポニーテールの子はフィリスの事を知っていたみたいだけれど……

「まぁ、フィリスは美人さんだもん有名でも当たり前だよね」

ふふんっと鼻歌交じりに独り言を言う。

こんなに綺麗な子なのだ、噂にならない方がおかしいだろう。

そう思いながら、私は鞄の中に入っていた教科書達を出そうとした時、突然後ろの扉が開いた。

驚いて振り向くと、そこにはフィリスが立っていた。

フィリスは、少し驚いた顔をしながらも、すぐにニコッと私に笑顔を向けて

くれた。

「フィリス……!おはよう!」

「沙羅……おはようございます。今日は随分と早いんですね?」

「なんか早く起きちゃって、フィリスは?」

「私もそんな感じです……」

「「あの……」」

「あ!フィリスからどうぞ……!」

「いいえ、沙羅から……」

「う、うん……あの、フィリス昨日は大丈夫だった?」

私がそう言うと、フィリスは一瞬だけ悲しい表情をした。

けれど、それも本当に一瞬だけで、いつも通りの表情に戻っていた。

そして、いつものように微笑みながら私にこう言った。

「昨日は色々とご迷惑をお掛けしました。私はもう大丈夫です」

「ほんとうに……?あの、ね……これを言ったらフィリスは怒るかもしれないけれど……」

「はい、何でも聞いてください」

「うん、あのね……会長とフィリスの話を聞きたいなって……」

「話を……?」

そう言った瞬間、フィリスの雰囲気が変わった事に気が付いた。

今までは、優しく柔らかい雰囲気だったのだけれど、今のフィリスはまるで氷の様に冷たい目をしていた。

やっぱり、あまり触れてはいけない話題だったのだろうか……

そう思っていると、フィリスがゆっくりと口を開いた。

「分かりました、これ以上沙羅に隠し事はできませんね」

そう言って、フィリスは自分の席に座り、ゆっくりと話し始めた。

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