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無茶だけれど

「やっぱり、この量を二人でだなんて無茶すぎます……先生方は何を考えているのかしら」

「ほんとにね~先生達はさ、生徒会の事便利屋か何かと勘違いしてるんじゃない?」

書類を整理しながら私とフィリスは、ユーリに聞こえないように小さな声で愚痴を溢していた。

書類の整理を始めてから結構な時間が経過したけれど、一向に終わる気配が見えない。

本当にこの量を明日までになんて無理があると思う、これは文句の一つでも言わないと気が済まないかも……

そんな事を考えつつ黙々と作業を続けていく。

「あ、ミホこの書類って……」

「あぁ、コレはこっちでやるわ」

「ん、ありがとう」

ミホに書類を手渡しながら、私はチラリと時計を見る。

時間はそろそろ下校時間になりそうだけれど、書類達はまだまだ減りそうにない

今日はこのまま生徒会室で過ごす事になるのかな……そんな事を考えながら、私は目の前にある書類達を片付ける。

「……その、お二人にはご迷惑を掛けてしまい申し訳ありません」

「そんな、会長が謝る事じゃ無いですよ!?悪いのは全部生徒会に押し付けた先生達なんですから!」

「そ、そうです!!悪いのは先生達ですわ!そうだ、今からでも先生方に抗議しに行きませんこと??」

「いいね、それ!このままこの書類達を片付け終わったとして、なんだ出来るじゃ無いかって思われて

また沢山の書類を押し付けられちゃうかもだし!」

私とミホは意気揚々と立ち上がり、書類を片付ける手を止めた。

そんな私達の様子をフィリスは呆れたように、そしてユーリは心配そうな様子で見ているが、気にせずに扉の方へ向かう。

「二人共待ちなさい」

「フィリス……?どうしたの?」

「どうしたの?じゃありません、今抗議に行ったとしてどうなるかお二人は考えましたか?」

「え…………み、ミホどう?考えた……??」

「いえ…………」

私達がそう答えると、フィリスは、はぁ、と大きな溜息を付き

そこに座りなさい、と私達がさっきまで座ってた椅子を指さした。

私達は状況が上手く飲み込めていなかったが、フィリスの言う事に大人しく従う。

「まず、今抗議に行った所で先生方には軽くあしらわれてお終いです、それは貴女達でも何となく分かっていますね?」

「はい…………」

「よろしい、それでもし今抗議に行ったら……仕事を途中で放棄した。と言う評価されてもおかしくありません」

「……確かに、その可能性はありますわね。でも、このままの状態でこの書類達を 明日までに仕上げるのは無理があると思いますわ」

ミホがフィリスの意見に賛同するようにそう答えた。

私もミホと同意見で、このまま仕事を続けても終わらないと思う。

「それは…………」

「皆さん落ち着いてください」

このやり取りをしている中ずっと静かにしていたユーリが口を開く。

その一言で、生徒会室は静寂に包まれ全員の視線がユーリへと集まった。

私達の視線を浴びたユーリは困ったように微笑みながら言う。

「このくらいの書類、私達が集中してやれば今日の夜には終わる筈です………まぁ、皆さんには無理をさせてしまう事になるので

少し心苦しいですが……」

「そんなことありませんわ!私は会長の為ならどんな事でも……!!」

「ふふ、ありがとうございますミホさん。抗議についてですが、皆さんがもう少し冷静

になって考えてからどうするか決めましょう?ね?」

ユーリはミホを優しく撫でながら、諭すようにそう言った。

そんなユーリの姿を見て、私とフィリスは顔を見合わせる。

確かにこのまま感情的になっても意味が無いし、冷静になった方がいいかもしれない。

「分かりました……色々先走ってしまってごめんなさい……」

「ごめんなさい……」

「分かってくれたのならいいのです、さぁ!続きを始めましょう」

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