表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

310/316

次のステップへ

「やった……!」

沙羅はそう呟き、嬉しそうな笑顔を浮かべる。

そして私の方を向き、みてみて!!と言ったその瞬間

手のひらの上にあった石がぱきっ、と音を立て砕けてしまった。

「えー!?どうして!?」

「ふふ、最後まで気を抜いたらだめですよ」

そう言いながら私は沙羅の頭を撫でた。

沙羅はそんなぁ……と呟きながら、しゅんと落ち込んでいた。

私はそんな沙羅を慰めるように、もう一度頭を撫でた。

そんな私達の様子を、フィリスは優しく微笑みながら見ていたのだった。

「次は私もやってみても良いですか?」

「えぇ、勿論です」

「では……ふぅ……」

フィリスが息を吐いたその瞬間、私達の周りの空気が変わるのを感じた。

フィリスの手のひらの上には、沙羅が使っていたものと同じ石、フィリスがその石に

魔力を込めると、辺りは青白い光に包まれ視界が一瞬真っ白になる。

その光が段々と消えていくと、フィリスの手のひらの上には青く輝く石が二つ。

「……成功、でしょうか?」

「すごい!すごい!完璧だよ~!私もこんな風に出来ればな~」

「沙羅にだってすぐ出来るようになりますよ」

「そうかな~自分で言うのもアレだけど、詰めが甘いというか……」

そう言いながら、沙羅は苦笑いを浮かべる。

そんな沙羅にフィリスは優しく微笑みかけながら、沙羅なら大丈夫ですよ。と声をかける。

確かに、沙羅はいつも詰めが甘いところがあるけれど、そこが沙羅の良い所だと私は思う。

もちろん、きちんとしなければいけない場面もあるけれど、私はそんな所も沙羅らしさだと感じている。

「では、沙羅もう一度やってみますか?」

「うん!今度は絶対上手くできるから、二人とも見てて!」

「はい!頑張ってくださいね、沙羅」

「フィリスに応援してもらったら絶対成功出来る気がする!」

そう言って、沙羅は目を閉じ深呼吸をする。

そして再び石を手のひらの上に乗せ、意識を集中させる。

すると、手の上にある石は青白く光り輝き、辺りを照らし始めると

さっきとは違う空気が、辺りに漂い始めた。

私は、沙羅が魔力を込める姿をじっと見守る。

そして、次の瞬間淡く光っていた石が強い光を放ち、視界が真っ白になった。

その光が徐々に消えていくと、沙羅の手のひらには青く光る石……

「やったー!!ルカ、フィリス!!成功したよ!!」

そう言って沙羅は、ぱぁっと、満面の笑みで私とフィリスに抱き着く。

私はそんな沙羅を優しく抱きしめながら、良かったですね。と声をかけた。

フィリスも、おめでとうございますと言いながら沙羅をぎゅっと抱きしめる。

私達は三人で抱き合いながら、成功した事を喜び合った。

「これで、お二人の魔力のコントロールの練習は終了です」

私がそう言うと、沙羅とフィリスは顔を見合わせて笑った。

ここまで来るのに、もっと時間が掛かると思っていたけれど、二人の能力は私の想像以上で思っていたよりもずっと早く、コントロール出来る様になっていた。

「では、次のステップに行きましょうか」

「次の……」

「ステップ……ですか?」

「えぇ、魔力のコントロールが出来るようになったのなら、今度は魔力を上げる練習です」

「魔力を……なんだか難しそう……」

「ここまで来れたお二人ですから、きっと大丈夫ですよ」

私はそう言って、不安そうな表情を浮かべる二人に笑いかけた。

そんな私を見て、沙羅とフィリスは少し緊張が解けたのか小さく笑った。

私はそんな二人を見て、これなら次のステップも大丈夫そうね。と心の中で思ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ