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お買い物の続き

「さて、改めてお買い物しましょうか」

「そうだね!沙羅はどのお店が見たい?」

「ん~沢山あって悩むなぁ……二人はいつもどこでお洋服買ってるの?」

「私?私はそこのお店で買ってるかな」

そう言ってエミリアが指したお店は、とても可愛らしい雰囲気のあるお店だった。

確かにこのお店のお洋服は、エミリアに似合いそうなデザインだと思った。

折角だし、ここに入ってみようとエミリアが言ったので、私はそれに

賛成して沙羅の手を取ってお店に入った。

中に入ると、色とりどりな可愛いデザインの洋服が並んでいた。

「可愛いお洋服が沢山ある……あ!これとか可愛いかも!」

沙羅は、店内にあるお洋服を見て回り、気に入った物を手に取って 鏡の前で合わせてみたりしている。

それを微笑ましく見ていると、エミリアが近寄ってきた。

「ねぇねぇ!これどうかな?」

「似合うと思いますよ、試着してみますか?」

「そうしてみる!沙羅も試着してみようよ!」

「う、うん……じゃあこれを……」

そう言って、二人はそれぞれ気に入った服を手に取り、試着室へ向かった。

しばらく待ってい居ると、カーテンの奥から終わったよ~と言う声と共に

試着室のカーテンが開かれ二人が姿を現した。

沙羅は、薄い水色のワンピースを着ていて、清楚な雰囲気でとてもよく似合っていた。

エミリアは、白を基調としたフリルのついたブラウスに淡い黄色のスカートを履いている、どちらもお洒落で、とても可愛く見えた。

「二人共とっても可愛い、良く似合っていますよ」

そう褒めると、二人は照れながらも嬉しそうにしていた。

その後、私とエミリアが沙羅の選んだ服を着てみて、お互い見せあったり、沙羅が私に選んでくれた服を買ったりと、楽しい時間を過ごした。

「はぁ~楽しかった!」

「そうですね、沙羅はどうでしたか?」

「すっごく楽しかった……!でも、驚いたよ」

「驚いた……ですか?」

「うん、だって二人がこんな町のお店でお洋服を買うなんて思ってなかったから」

確かに、沙羅からしたら私が町のお店で買い物をするだなんて、想像できなかったのかもしれないけれど、私は自分で買い物をするのならこの町でお買い物をする。

だって、その方が町の様子も見られるし、町の人達との交流もできるから。

これは聖女として大切な事だと私は思っている。

「私だって町でお買い物くらいしますよ?エミリアなんて、この町の人と友達に

すらなっているんですから」

私がそういうと、エミリアは少し恥ずかしそうにしながらも、誇らしげに笑っていた。

エミリアはとても好奇心旺盛で色々な所に行きたがる。

だから、町の人達からも顔を覚えられていて、町の人達とも仲が良い。

そして、エミリアは町に出て行く度に何かしら買ってきてくれるので、私はいつも楽しみにしている。

私達がそんな話をしていると、いつの間にか日が落ちかけていて、もうすぐ夜になる。

そろそろ帰ろうか?と言う話になり、私達は家に向かって歩き始めた。

すると、沙羅が私の袖を掴み立ち止まった。

不思議に思い振り返ると、沙羅が真剣な表情をしていた。

「今日は本当にありがとう、すごく楽しかった……!」

「私達もとても楽しかったです、ね?エミリア」

「うん!また一緒に遊ぼうね!」

そう言って、私達は三人で笑い合った。

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