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偽りの賢者  作者: わおん
学園編
4/5

5年間

この5年の話をしよう。まずは俺に兄弟ができた。弟が2人妹が3人。

どうやら父上には妻が沢山いるようだ。それもそうだ貴族は子孫を残す事が大事だ。ただ父上はほかの貴族と比べると少ないらしい。一般的には10人ほどいるらしいのだが父上は3人しかいない。父上いわく


「多ければ良いというものでは無い。」

らしい。


確かにそれはそうだ。特にうちは他の家と後継者選びが違うから量より質なのかもしれないな。


こんな風に考えてしまうあたり、俺の思考はこっちの世界に引っ張られているのかもしれない。


この世界は寿命が400~500歳らしい。普通の人間でこれだ。エルフになると1000年はざら。獣人達も短いとはいえ300年程は生きるらしい。これを知った時に俺は地獄で修行した方が早く済むじゃないかと思った。


そういえば7歳の時にステータスの鑑定があった。これはこの国の法律で決まっている7歳になると国民全員が受けるものだ。


名前:クラウス・セラ・サルヴァトーレ

固有能力:努力EX、鑑定EX、精神力EX

使用可能魔法:時空間魔法、全属性魔法

固有魔法:六道魔法

加護:地獄王、神王

適性有魔法:全属性


変わったところで言えば全属性の魔法が使えるようになったところだろうか。7歳になるまでの2年間。俺は時空間魔法を使って自分の年齢はそのままで周りの時間が早くなる空間を使い魔法の修練をした。その結果全ての属性で最上級のものに加え、煉獄の属性をプラスしたさらに上の魔法を開発するに至った。


固有能力というのはまぁ才能だと思ってくれればいい。案外同じ能力を持った人間はいる。


よくあるあれだ。同じスポーツをする人間がいるとしよう。2人は同じスポーツの才能がある。だが1人はもう1人よりさらに才能がある。そんな感じのことだ。


8歳になる頃俺は母さんに会った。


「よく修行しとるようじゃの。流石は我が子じゃ。」


夢の中でそう母さんは俺に語り掛けてきた。


「なぁ、確か神王の加護って不老と寿命増加だっただろ?あれって結局1000年修行する方が短くなったんじゃねえのか?」


疑問に思ったことを素直に口にする。


「言ってなかったのう。ここと冥界は時間の流れが違うのじゃ。こっちの2日が冥界の1日なのじゃよ。これは世界によって違うのじゃ。冥界と同じ時の流れの世界もあれば冥界の方が早い世界もあるのじゃ。」


母さんがそう言ったことに俺は納得する。


「そうじゃそうじゃ。今日は伝える事が出来てわしが直々に来たのじゃ。…うぅん!お主に生殺与奪の権を与える。良いなただ殺すだけじゃいかんのじゃ。その者の反省を促すのも務めじゃ。それに万一間違えて殺してしもうた時は必ず天国に送るのじゃいいな。」


そう言って母さんは帰って行った。


9歳になると俺は蔵書全てを読破し大事なことは全て記憶した。


「父上。全てを読破し記憶しました。」


9歳になった日の朝俺は父上に向かって言った。


「もうか!早いな。賢爵家で最速の後継者候補になったか。…どうだ、家を継ぐ気はあるか?」


父上の問いに俺は


「まだ迷ってます。でもいずれは継ごうと思います。」


と答える。何せ父上はまだ250歳。まだまだこれからだ。あと100年位は現役でいるはずだ。継ぐまではやりたいことをやるとしよう。そう心に決めた日になった。


なぜこのような話をしているかと言うと俺が学園に通う年齢になったからだ。この国の子供は10になる年から15年間学校に通わなくてはならない。俺は王都の国1番の学園に入る事が試験によって決まった。明日が王都に向けて出発する日。領地を出る初めての日だ。


これからの出会いに期待を込め俺は眠りについた。

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