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偽りの賢者  作者: わおん
1章 未来ある若人
2/5

修行の先

2話目連続投稿。一応1話当たり1500〜3000文字にしたいと思っております。

「長い。長すぎるのじゃ!あの子はまだ出てこぬのか!」


閻魔は執務室で叫ぶ。


「もう500年も経つ。あやつ最初は100年と言っておったじゃろう。それがもう気づけば500年じゃぞ!長すぎる!早く引退したいのじゃ〜!」


その時欲望丸出しな閻魔の執務室の重厚な扉が開く。


「悪い!ちょっと時間が伸びちまった!」


と悪気一切無しで入ったのが俺ことクラウスだった。


「お主は感覚がいかれておるのか!どこをどういうふうにすれば100年が500年になる!」


目の前の閻魔が顔を赤く染め怒髪天を衝く勢いで俺に詰める。ここは言い訳をするよりも素直に理由を話すべきと俺の脳内アラートが警鐘を鳴らす


「本当にすまん。最初の30年位で時空間魔法を極めたんだよ。で、そっからこことは時の流れが違う時空間を作ってそこでの20年がここの1日になるように調整してたんだよ。それがどうやら3年が1日になってたみたいで完全に計算ミスだったわけだ。それのお陰でこっちで70年分のはずが470年分になってたって訳。本当にすまない。確認ミスだった。」


しっかり説明したんだ許してくれよ。


「そうか。まぁ怒りたいが子供の初めてのミスじゃ笑って許してやりたいがお主修行相手はどうしてた?ん?達人を1人見繕ってやったはずだが?」


そんな閻魔の問いに素直に俺は答える。


「決まってんだろ。あの人は確かに達人だが1つの流派でしかない。ひとつの流派だけじゃ弱点がどうしても出てくるだろ?だからちょくちょく外に出て死んだ人達から色んな流派の戦い方を教えて貰ってたんだ。これでも取捨選択したんだぜ?全部極めたかったけど、470年しか無かったから剣術と体術に絞ったんだ。予想外だったのは剣術と体術を合わせて落とし込むのに時間がかかった事くらいだよ。」



「お主は馬鹿か?その部屋にカレンダーがあったはずだ。何故気付かんのだ?」


閻魔の問いに俺はどう答えようか迷いひとつの答えを導き出す。


「カレンダーなんてものは俺の辞書にない!」


「ダウトー。ダウトじゃダウト。ただ見てなかっただけじゃろうに。まぁすぎたことはもう良い。修行が済んだんじゃ。好きな武器防具を10やろう。それを選んだら転生じゃ。良いな。」


その閻魔の言葉にすかさず俺は言う。


「俺はもう決めてたんだ。というかどうにか交渉して5つ貰うつもりだったんだ。だからまず5つ貰い受ける。残りの5つは俺が転生してから決めてもいいか?」


その時に閻魔は快く答える。


「まぁ良いじゃろう。わしが行くのはさすがに悪いから別のものに届けさせるのじゃ。」


言質を取った俺はとりあえず欲しい武器を並べる。防具は今入らないと思っているから武器だけだ。


打刀…ヒヒイロカネを元に作られた刀。基本壊れることは無いがヒヒイロカネ同士の闘いになると折れる可能性が高い。

「無間」…不壊の呪いを持つ刀。何を斬ろうとどれだけ斬ろうと消して刃こぼれをしないというだけの刀。しかしシンプル故に強く乱戦になればなるほど力を得る。


「逢魔時」…逢魔が時に作られた刀。全てが黒く全てを飲み込む力を持つ。大きな災禍から護る守刀としての一面もある。


「薔薇一文字」…鍔に薔薇が彫られた刀。刀身も赤く美しい。鞘まで薔薇が彫られており刀匠たちのこだわりを感じる1振り。これに斬られた相手は薔薇のような血の雨を降らす。


「十六夜」…常に満ちることのない欲望を抱える刀。満月の様に満ちたいと願うもどうしても1歩足りない。そんな刀が持ち主に与えるは戦うという戦への渇望。魅せられたら最後修羅の道を往くのみ。


小太刀…打刀と同じくヒヒイロカネを元に作られた小太刀打刀よりも小さいため、小回りが利く。室内戦に有利。


「天」…一遍の曇りもない透明な小太刀。この小太刀の前ではどの命も平等になる。


「じゃこの5つを貰う。」


「分かったのじゃ。ではこれから転生の儀に移る。お主の転生先は王国の公爵じゃ。国から賢者の位を与えられ一般的には賢爵と言われておるのじゃ。しっかり励めよ。」


「分かった。じゃ行ってくるよ母さん。」


「うむ。行ってこい!我が愛しの愚息よ。次代の閻魔大王としてしっかり学んでくるのじゃ。」


という記憶が俺こと、クラウス・セラ・サルヴァトーレの5歳の誕生日に急に頭痛と共に現れた。

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