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11.他のみんなにごあいさつ【マリアちゃんとレミアちゃん③】

 その時、マリアちゃんがレミアちゃんの方に近づいて、小声で何か話した。


 レミアちゃんも


「そうね」


 と言って、ちょっと表情を緩める。


 わたしは、次のレミアちゃんからの宣告を、待つしかない。


「ももちゃんって言ったかしら。あなたかわいいから、魔法少女の格好が似合いそうね。あなたに合いそうな大きさの魔法少女の衣装もあるんだけど、あなたがそれを着て私と同じポーズを決めてくれたら信じてあげるわ」


 あ・・・そういう話の流れなのね。


 そしてこのパターンは、わたしには拒否権がないパターンだ。


 次の瞬間、わたしはレミアちゃんとマリアちゃんに2人がかりで押さえつけられて、パンツ1枚を残して服を全部剥ぎ取られてしまった。


 それどころかブルマを脱がされる時なんて、あぶなくいっしょにパンツまで取られかけちゃったんだ。


 半分ずり落ちかけたパンツを必死で押さえてギリギリ守り切ったけど。


 乙女の危機、何とか回避。


「ほら、これ着てみて!ホントはあたしが着たくて作ったんだけど、小さすぎて着られなかったからももちゃんにあげる!」


 マリアちゃんはそう言った。


 なるほど、そういうことか・・・。


 それはレミアちゃんが着てるのとほぼ同じ衣装だった。


 レミアちゃんのが濃い目の赤が基調なのに対し、わたしに渡されたその服は薄めのピンクと白が基調。


 そっか、マリアちゃんのイメージのカラーってわたしと同じ、薄めのピンク色なんだね。


 そういえばマリアちゃんのブルマも薄いピンクだったし。


 でもこれはちょっと恥ずかしいかな・・・。


 さっきセリカに装備を買ってもらった時の姿勢を応用すれば、少なくともカッコ悪くパンツ丸出し、なんて事態は避けられそう・・・。


 はじめはそう思ってたんだけど、実はその時点でそんな風に考えたわたしの判断は、全然甘かったのだ。


 なんでかと言うと、レミアちゃんを真似て魔法少女のポーズを取らないとならないからだった。


「さあ、いくよ!魔法少女ミラクルレミアちゃん参上!」


 さっきまですごくはずかしがってたくせに、レミアちゃんったらなんでそんなにノリノリなの!?


 こうなると、わたしも覚悟を決めるしかない。


「魔法少女ミラクルももちゃん参上!」


 わたしはレミアちゃんと左右真逆のポーズを決めた。


 だけど。


 そっくりに真似したつもりなのに、レミアちゃんのはちゃんと隠れるところは隠れてるのに、わたしはどうしてもパンツ丸出しになってしまう。


 セリカに買ってもらった装備の時と違うのは、そのパンツは普通に見られちゃダメな普通のパンツだって事だ。


 うう、恥ずかしいよう・・・。


 さっきもしもパンツまで取られていたら大惨事だった・・・。


 けど、そんな私の気持ちなど知らずに、マリアちゃんは大喜び!


「ももちゃんもかわいい!今度はあたしにちゃんと合う大きさのやつも作るから、魔法少女ミラクルごっこ3人でやろうね!ピンクのはももちゃんにあげちゃったから、あたしは黄色がいいかなあ・・・」


 なんて言っている。


 だけどそのあとすぐ、わたしとレミアちゃんの


「「え~・・・」」


 って言う抗議の声がハモったのだった。


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