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昨夜未明






 9月1日の今日入ってきたニュースをお届けします。




 昨夜未明、カルピスがテーブルの上に置かれる気配に誘われ部屋から出てきた草食系(中3男子)の下着一枚だけの姿を目撃した女子生徒(中3女子)がコップの中の白濁した液体をかけ撮影映像をネット上にアップした容疑本人は否認校内では重要参考人として挙げられている女子生徒は以前からずっと姉としてどうふるまったらいいのかが謎だなどと周囲にはもらしていた。




 昨夜未明、本当に本当にいなくならないということ手離さないじぶんたちの何が本当にいけないのか見えていないということ彼らには何かが見えそれは褪せる世界のことでその日その晩何かが燃え上がったと当人たちのあいだではそれがはっきりと起こったこととされた。




 昨夜未明、住み慣れたこの町のその公園のそこで破り捨てたら忘れてしまいたいなという思いが本物だったとよく分かった女子生徒(小6女子)は諦めとかはテトラポットテトラポットうるさい歌詞を見た辺りで落としてきちまったと供述している。




 昨夜未明、かき混ぜていくことで限界も間違いも間違いそうになったこともなくし夢に出てくるのを望むようになるような曲がった願い何処で望むべきだったことなのか無関係な誰かが気づくだけ気付いたら顔に出して苦味が余計広がることになったその歌のあちこちに広がる広がり続けています今も。




 昨夜未明、誰がいっていったんだっけあれ?

「僕のための濡れてない地面はないから。そう思ったら、このコーヒー早く手元から落とすべきだって気がしたんだ」




 昨夜未明、無いと信じていた心はきゅうくつ4組にいたとき見失ったじぶんのことなのに冷凍庫を使う雑に投げ入れていくそんなおとなの気持ちは分かりたくなかったのに塵一つだってと語り彼(大学1年)は容疑を認めている。




 昨夜未明、ヘアカラー用のポリ手袋を装着した彼女(大学3年)が彼(コンビニエンスストア勤務)の部屋を暴れまわり1匹の蚊をたたきつぶすそれが彼のいない彼の部屋で昨晩起きていたこと誰もいないあたしひとりと思う分だけ侵入者に対する彼女の憎しみは増した。




 昨夜未明、いつもの飲み薬を冬の部屋で落とし春の弟(左利き)の指が拾い上げ夏のため息が全ぶをだいなしにして初めて背筋を真っ直ぐにして正直な気持ちを彼(右利き)はいうことができる。

「ガラスの割り方、知りたくもないよ」




 昨夜未明、いつか教室で見つけたこの公式はすぐ理解できてだから大切に大切に1人でだきしめて容疑者は眠っていたとの目撃情報あり。




 昨夜未明、それを主食にしようとしているそれ以外には主食にと思うものが今はないってだけそいつを主食にしたいからだつまりはそいつを主食にこれが僕には主食になるからそれを主食にすることができる体それを僕の主食にしたいカレンダーにももう書いちゃったし応援してくれる人もいるしと供述でその男子生徒(エア便座派)はくり返した。




 昨夜未明、もし紙コップな事態まねかずに済むんならと彼女(高3女子)は被疑者と手を繋ぐことに同意していたことを明らかにした。




 昨夜未明、眼鏡(高2男子)が電気の紐にくくりつけてある貝殻にぶつかってカツと音が立った。




 昨夜未明、グレープフルーツでじぶんの顔を隠しグレープフルーツで女子たちが調べそうなあいつの画数を隠すグレープフルーツで制限時間をグレープフルーツでじぶんの流れ落ちる汗を隠すこのグレーそのグレー読みやすくなっかなそのグレープフルーツはこのグレープフルーツとは何が違いはあるのかと悩むことはやっぱあってとりあえず嗅いじゃうおれはおれだいつの間にかグレープフルーツを信じきってグレープフルーツを嗅いでもかいでも悲しい国家思い出がない思い出がないグレープフルーツで思い出のないことを見てるんだと男子生徒(たけのこ派)は気づき泣くことをやめた。




 昨夜未明、突然ワープ移動を可能とする人になっていたのだけれど世間ではそれはストーキングと呼ばれていることに対し納得いかない様子だった彼女(大学1年)本当の彼女はあげられるもの全ぶをほんとうはあげたい本当の彼女はいちいち聞こえていたかどうか気にするのは良くないとちゃんとわかっている彼女は何も較べてるわけじゃない学校でみんながいってくるように厭世的ってわけじゃないとのこと。




 昨夜未明(バースデーソングを知らない猿よ。昨夜未明、脚と脚が知り合いになれる会場までわたしが案内してあげた。

 昨夜未明、歌うときの顔が駄目だけどなんでもしてあげたいっていう変わらぬ思い。

 昨夜未明、息をしないでいられたら。昨夜未明、この石化は止めることができていた。

 昨夜未明、霧の中でわたしを突き飛ばしたあなた。昨夜未明、じぶんの将来について頬で土を感じながら考えた)。

 失礼しました。




 昨夜未明、少年(少年)はこの夜のすべてのことをベッドに乗せそしてどうにか二階の窓から落とすするとそれはたまたま空飛ぶベッドでありその夜少年は雨上がりの夜の風を浴びて終わっただけで終わる。








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