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ある晴れた静かな日のことです、主人公の敵だった者たちが皆死にました、突然のことだった、敵側であった奴らは二度とこちら側には現れなくなった、自滅だとか仲間割れだとか何やかやの理由によって。
十数年ものあいだ、暗雲が立ちこめていた主人公たちの街に平和が訪れた、突然に明確に。
主人公である彼の気持ちは上向きになった、終わりのない戦いから解放されたのだ、彼はおそらく恋らしきものもできるようになったし、実際した、新しく広い部屋に引越した、そう、晴れて彼は普通の人生を生きられるようになったのであった、犬も一匹飼い始めた、そういうこともネットニュースになった。
あと他にいい残していることは何かあったっけ? ああそうだ、それで彼ら二人と一匹はずうっと仲睦まじく暮らしました、ほんとうにみんな幸せに幸せに幸せに、平和になったこの街で暮らし続けました。
ちなみにこれって嘘の話じゃありませんよ。
ほんとに主人公たちみんな、幸福になったんだ。
だから僕ら、この街からは夜逃げするみたくオサラバしなきゃいけない。




