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介助






 母さん泣かないで、オレがずっと側にいる。

 アイツに爪の垢を煎じて飲ます、そんな母さんのとても素晴らしいアイデア。だけどアイツは何も変わらなかったし、変わらない。何ひとつ。

 せっかくオレと母さんの二人で、協力して、高校を終えるまで、料理に混ぜて飲ませ続けてやっていたのに、全然だった。

 俺の爪の垢を煎じて飲ましてあげてたけど、変わらなかったアイツ。

 だからきいて、母さん。

 オレだけが見てるから、この家の中で、母さんの何がどうなったとしてもいいんだ、壊れても問題ない。大丈夫。

 アイツから伝言があるんだ。

 ここへはもう帰らないって。

 ねぇ母さん、最期までオレだけは見ててあげるから安心してね。どれだけ大量の涙を流したとしても、家の中は広いから安心して。

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