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 どうしたらいい、わたしの家に略奪者たちがやって来たとしたら? どれだけ見回し続けても柔らかなものしかないわたしの暮らし。投げつけるのに良さそうなものすらここには見当たらない。力もなく、わたしの存在を消すことを惜しむ心を呼び寄せる女だけが持ち得る魅力の獲得にもわたしは失敗していた。

 だから間違いなく最悪の事態になる。台所に走って包丁を握ったわたしは喉を掻っ切り死ぬ、シミュレーションを、繰返しする。わたしの不安の大きさは、影は小さなままなのに、膨れてく一方。日が暮れていく、逃げられない、夜の世界が隅々にまで笑い声を響かせていて、またわたしがわたしの悪夢を生む。



 どうして音楽を流したままで眠れるのかと、疑問に思える人生が、皮肉ぬきで、わたしは心から羨ましい。














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