表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
467/618

煙のように






 おれが予告なしにある日ふらっと消えたとして、だれも探し出せることはできないのじゃないかと考えたのは小学校の頃の夏休みだった、だれもおれを知らないからだ。

 それは今に至っても変わらずにそう、おれが好きな場所、好きな食べ物も好きな音楽アルバムも香りも映画も、だれも一つも知らない。そもそもそれらをおれじしん知らない以上は、だれも知れないまま。だから、おれはいつでも消えれた。

 何も好きになれないから置き手紙も置けずにいるんだずっと。

 そもそも、どこまでも軽い存在であるのに、どうして火のつかない都市生活なんて続けるんだろうか、じぶんでもさっぱりだ。



 こんな煙にも負けてるおれを、だれか、吹き散らして。



















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ