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今会いに行きます






 よく見たら、私にもちゃんと手がある。

 今まで生きてきてぜんぜん気がつかなかった。存在感がないんだもの。



 この身体の屋主である私からちゃんと意識された瞬間がなかったとはいえ、私の手もきっと今まで、あれやこれやの苦労をしてきたことだろう。

 昨日、二つのこの手は何のために、誰のためにあったのかしら?

 今この場には権力というものは持たない手ではあるけれども、十本分の指がある。じっとしている指たちは賢しげに見える。わざと椅子を素早く引くだとか、ドアが開かないようにするため机を押したりだとか、あるいはカードに細工を施す程度ならやりそうな手。

 オーケイです、この手は他者を掬ったり愛のために生きているようなそんな人のものではない、それを私は認めよう。

 私のこの両手はうざいもの全部を殴るためにあるんだよ今会いに行きます。














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