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もう来ないよおれを死なす朝は






 大人たちは少しずつ壊れていきながら、その破片がおれたちに、一番大切なこの目、口の内側にまで刺さっていて、笑顔で皆血を流してた、そのことを連中は十分理解していながら、吐き続けたのはなぜか愛の言葉ばかり。



「愛されない存在にだけはならないように努力しなさい。努力します、って、ちゃんといえッ!?」



 そうしておれは毎朝律儀にトイレで吐き続けた。

 愛が町にいる子供全員に小さくない穴を空ける、あの頃、いつもぼんやりと周りを見ながらおれは考えてた。

 愛が空から降っていない朝だけが、この町に来るんならよかったのに、と。










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