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戦え少年
少年よ戦え、どうでもよい明日のために。
少年よなんか戦っとけ、かけがえがないのか何なのかはっきりしない同級生のために。
あといちおう家族のために。
先輩である価値とか一ミリもない先輩たちが目に浮かんだとしても、だとしても戦っとけ、なんか戦っとけ少年よ、雰囲気だけ気にしながら。
戦いたまえ少年、やけにこの街の夕陽の儚くなさが儚い感じになっている気もしなくもないそれを背中に受けて。
少年よ戦いつづけろ、この街の平和とかいう守る価値ゼロのもんのために。
戦え少年、薄汚れている涙とかいうやつには触らないように気をつけつつ。




