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ある日の市長像
もうずっと泣いてるきみ。心でか、体か、どちらともなのか、そこはどうだって良くて、きみが泣きたいから泣き、ずっと続けたいから続けてるのか問題はそこだよ。けどさ、まあいいと思うんだよ、ずうっと泣いて暮らしていたとしても、きみが男でも、ほんとは女でも、何だってよくて、その場所が、がっこうでもどこでもいい、きみがただ分かりやすく泣いていることで、ちゃんと連れて行かれる。退かせられる。涙の跡なんか乾いて見えなくなる。
「なんか今の動き市長像の動きじゃね?」
誰かの声がそういうのが聞こえてしまって、その場に居合わせた全員、プッと笑ったのだが、勘違いしないでよね。べつにあんたのために作ったんじゃないんだからね!!




