表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
328/623

最後に明かりを消す人






 彼は明かりを消してくれる。いつだって。

 僕がスイッチを入れたままで出かけることが多い玄関の小さなあの照明も、彼がいれば消しておいてくれる。

 ソファで読書をしていて寝落ちした僕が、夜明け前の半端な時刻に目を覚ますと、やっぱり彼が電気を消してくれている。

 自宅マンションであってもよそであってもキッチンやトイレの明かりをしょっちゅう消したのか消し忘れているのかすら、僕は記憶にない場合が多い。

 どちらにしろ、僕が明かりを点けるところでは、僕自身は忘れていても彼がそれを忘れない。



 いつも決まって明かりを消してくれる人。

 僕の人生を明るくしている、唯一のといえる、この火だって例外じゃない。

 消す人なんて彼の他にはいない。



 それだけが今の僕に分かる、この道の先で間違いなく起こる、ただひとつのこと。















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ