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戦闘不能






 男は戦いたくない。戦って、と男は思われてしまう。女子供から親までもが男にそれを背負わせる。託す。そのようにして男は背中を押され重い足どりで戦いの場へ赴く。男の戦いを男は続ける。ときには男は戦いの中で負傷し後退させられた。または男たちの戦場でじぶん一人だけが何故か立っているのを男は見ることもあった。戦いにおいて男は成長も何も知ることがない。男は戦うことを避けたいわけではなかった、戦うためじぶんは生まれてきたのだと男たちが思っているようすをずっと見てきて男もまた少しだけ頷いてはいたくらいだから。けれども、男にとっては、戦いの場はいつも他にあり、どこかは全然知らないしいつなのかも分からないが、でも間違いなくそこであると確信しており、だから最初から最後まで、男には敵も味方も存在せず、ただもう男たちが停止するまでじぶんも戦い続けるしかないのだった。














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