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同棲事情
あたしの子供時代みたいに切り裂かれたカーテン。
ハニー、あたしたちはずっと仲良くやれていたし、新しい部屋では星座占いをトーストの四角で見づらくさせていてほしいって、あの日あたしが笑ってたのも嘘じゃない。
だって本当は本当なの、早く枕の休日を決めないととそっちはベッドに背を預け笑ってた、われたしろいだけのカップ、儚さと仲良くなれなかったフードミキサー、貰い物のでんきケトルは誰とでも上手くやれてたね、排水口がよく察して黙ってたね、二人分の感情は手に馴染まないスポンジのようだった。
あたしが戻ってみたい二人の夜は、まな板の上でのダンスがあったあの夜。
散らばった飴。拾いあげる指。
暗い夜のレシートなら全て眠るあたしの口に入れてください、目覚めたら悲しい気持ちになっているような夢をみているあたしの口の中に。しでかして。何だってあたしに向かっていってて、やってて、全部、何度だって。
あたしは思い続けてるんだ。




