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しんじない
しんじないことにきめた、おかあさんがぼくにいうことぜんぶ、ねこにもあいじょうがりかいできるということ。
ぼくはもうしんじない、みらいは、そとのせかいは、きぼうがたくさんあるということ。
もうしんじない、ぼくのしあわせは、ぼくがつくれるということ。
ぼくはしんじないことにきめた、このてで、ちゃんとひろいあつめていけばいつかきっと、などとは。
めをそらすのがやさしさなんだってことも。
ぼくはもうしんじない。
ぼくはきめた、ひとにこころがあることを、このよくぼうをはこからだせるときがくることを、しんじない。
きょうかしょも、うたも、しんじない。ぼくはしんじない、とかいでくらせるようになったら、ぜんぶがかわるなんてはなしも。
どれも、にどとぼくはしんじない。
もうだれのこともしんじない。




