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 たまにどうしようもなく思い出す。部屋にドアから入った時、見慣れた賃貸の部屋でも他のどんな街のどんな場所であっても、窓の方に視線を投げてしまう。そういう時には季節もコンディションも関係なく、陽射しがそこに入ってきている時の感じがポイントになってしまっている。

 そうやって彼や彼女は窓を確認をする。そうやってじぶんたちの視線が移っていくさなか、ひどい既視感を彼や彼女は覚えている、またしても窓ガラスが割られていないかどうかを目で確認しようとする、その目と心の連動が彼や彼女には嫌でたまらない。

 目でできることならどれだけやったってダメージも何もないんだからいいじゃないかって、昔は彼や彼女も思っていたものだ。

 そう、今やそれだって昔だ。


 子どもの頃に何回も目の当たりにしたそれみたいには、その窓は割れていないことを確認しても、出入口のところで彼や彼女は突っ立ったままでいる。少し昔を思っている。

 それから後ろから来ている人に気づかない、なんてことはなく、彼や彼女はじぶんたちがやるべきことに向かって歩を進める。











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