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ヒス
わたしは笑った、もはや過去のことに過ぎない愛情を笑った、そして未来を、こんなにも今があることを。
わたしはヒステリックに声を上げ笑った、あんまりわたしが笑っているせいで、まるでここが動物園でもあるみたいに通りを行く歩行者たちのその歩みが緩やかな速度になっているのが分かり、さらにわたしの口は泡を吐く、わたしは地面に膝をつく、全然わたしは止まらない、わたしは狂い笑いしていた。
これまでのわたしの全て、この生も、まだ訪れていないだけの死も、そもそも始めから笑うしかないものだったのだし、これってすごく笑える、これは本当に笑わせてくれるものだった。
涙が止まらない。




