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動かさないで、動かして
キミに開けてほしい瓶と、間違ってもキミが触れることはあっちゃいけない、もちろん開くことなんてあっちゃいけない瓶とが、物凄く危うい位置関係でそこには置いてあり、こちらの気持ちとしても、そんな状態は変だ、今すぐ考えを改める必要があるっていうほうに傾いている。
誰がどう見たって間違いだとわかる間違いだった。
でもどうしてもそうなってしまう。
いつ見てもそういうことになってしまっていて、今日も、明日も明後日もきっと仲良く同じ棚に並んじゃっている動かそうと思うことが出来ないわけじゃない動かすなんて無理と思ったことは多分ないじぶんの感覚としてもそれをしなきゃならない動機は十分あると感じているんだし動かないのはだから心だ俺は俺のために早く死ななきゃならないんだ俺はだってどうしようもなく俺だから。




