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十数えても出られない






 カレンダーにパンチを浴びせ続ける。

 止めにしなきゃ、こんなこと、そう何度か思いはする。でも全然駄目、だってこれを止めることはじぶんに許しちゃいけないから。僕じしんもそれはよく分かっていた。涙もここには似合わない。もちろん色んな涙があって、それは色んな流れ方をして、でも僕が最近知った中では、断りもせず勝手に開いた事例集に対しやけに、無意味に、透明だったりする流れ方もあった。そういう涙なら剃りたい、この場で唯一無傷なマスカットの傍ら。見てもらいながら。









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