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白旗






 白を撃ち抜く。それが今回のオレの仕事だ。彼女があげる白旗はフェイク。だからそれがテーブルの下から出される前に、彼女の手の動きで察知し撃つ。まちがっても彼女本人には当ててはならないといわれている。オレはそれが不満だ。彼女の頭をオレは狙って撃ちたい。根本はそこだろうと思うからだ。ただしこの思いはオレたちに下されている指示とはまるで無関係のものだ。オレは彼女が白旗をあげるのを阻止するだけ。遠くからオレは白を狙い撃つ。でも彼女の就寝時以外ずっとレンズ越しにつけ狙っているオレには、いまや様々な思いがとり付いている。せめて夢の中でぐらい彼女の頭をうって、うって、うって、うちつづけて、でもそれは危険な願望。すでに仕事に支障が出てる。オレはさらに眠れなくなる。彼女の黒い嘘は無尽蔵だ。彼女は男たちに偽りの甘い夢をみせる。彼女は白旗をあげる。輝きながら。でも彼女は世紀の大泥棒。オレの指は引き金を引く。オレの眼は涙を流す。分からない。これは何の涙なのか。誰の、何のための、あれは輝きなのか。










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