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日々
家具みたい。
家具みたい。家具みたい。
私はここで。
家具みたい。
家具みたい、家具みたいだ。
ちゃんとしてるかどうかじぶんではよく分からないなのにいつもちゃんとしてるって思われてる、家具。
家具みたい、家具みたい。
家具みたいだ。
私はただの。
家具みたい、家具みたい、家具みたい。
散々彼女は、彼に向かって自身の置かれている状態を伝えるための言葉と思われる文を口にし続けるばかりだった。彼は首を横に振るだけ、そよ風を相手にし続ける男などいないだろうというように。
彼と彼女の二人どちらも、こっちを見ることは一度だってなかった。




